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CAC(Customer Acquisition Cost)とは?顧客獲得費用で考えるマーケティング施策の有用性

記事公開日:2020/09/07
最終更新日:2025/10/30
CAC(Customer Acquisition Cost)とは?顧客獲得費用で考えるマーケティング施策の有用性

【この記事の要約】

CAC(Customer Acquisition Cost)とは、新規顧客を1人(または1社)獲得するためにかかったコストを示す指標です。日本語では「顧客獲得コスト」と訳されます。

CACは、「顧客獲得に要した総コスト ÷ 新規顧客獲得数」で算出されます。特に、SaaSなどのサブスクリプションビジネスにおいて、事業の健全性を測る上で極めて重要な指標です。このCACが、その顧客から将来得られる利益の総額であるLTV(顧客生涯価値)を上回ってしまうと、事業は赤字になります。「LTV > CAC」の状態を維持することが、持続的な成長のための絶対条件です。

 

【よくある質問と回答】

CAC(顧客獲得コスト)とは、簡単に言うと何ですか?

「新規顧客を1人獲得するために、いくらコストがかかったか」を示す指標です。広告費や営業担当者の人件費など、顧客を獲得するまでにかかった費用をすべて合計し、それを獲得した新規顧客の数で割って算出します。この数値が低いほど、効率的に顧客を獲得できていると言えます。

なぜCACはLTV(顧客生涯価値)と一緒に使われるのですか?

ビジネスが健全に成長しているかを判断するためです。CACは顧客獲得のための「コスト」であり、LTVは一人の顧客が将来もたらしてくれる「利益」です。もし「コスト(CAC)」が「利益(LTV)」を上回っていたら、事業は赤字になってしまいます。一般的に、LTVがCACの3倍以上ある状態が健全であると言われています。

CACを下げる(改善する)には、どのような方法がありますか?

主に2つのアプローチがあります。1つは、広告のランディングページやWebサイトの入力フォームなどを改善し、成約率(CVR)を高めることです。もう1つは、費用対効果の高い広告チャネルに予算を集中させたり、SNSやコンテンツマーケティングといった無料または低コストの集客施策に力を入れることです。

 

【ここから本文】

CAC(Customer Acquisition Cost)とは、サブスクリプション型のビジネスモデルで用いられるKPIの指標の一つで、顧客獲得費用と訳されます。たとえば、マーケティング費や販売経費などがCACに当たります。

CACは、CPA(Cost Per Acquisition)またはCCA(Cost of Customer Acquisition)とよばれることもあります。

CACは、SaaS型ビジネスにおいて重視されており、CACとLTV(顧客生涯価値)がわかるとユニットエコノミクス(事業の経済性/収益性をユニット単位で測定・管理するという考え方)を算出できます。

本コラムでは、CACの定義や計算方法や中央値、CACの回収期間の中央値などをご紹介します。

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CAC(Customer Acquisition Cost)とは?

CAC(Customer Acquisition Cost)とは、顧客獲得費用と訳され、サブスクリプション型のビジネスモデルで用いられるKPIの指標の一つです。たとえば、マーケティング費や販売経費などがCACに当たります。

CACは、CPA(Cost Per Acquisition)またはCCA(Cost of Customer Acquisition)とよばれることもあります。

また、CACは、SaaS(Software as a Service、「サース」または「サーズ」)型ビジネスにおいて重視されており、CACとLTV(顧客生涯価値)がわかるとユニットエコノミクス(事業の経済性/収益性をユニット単位で測定・管理するという考え方)を算出できます。

CACの最小化が、ユニットエコノミクスの健全化に向けたポイントとなります。

ただ、一般的にCACは期を重ねるごとに悪くなっていきます。

後で「CACはキャズム付近から悪くなる」で詳しく解説します。

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CACには、Organic CAC、Paid CAC、Blended CACの主に三種類があります。

Organic CAC

Organic CACとは、自然検索からの流入による獲得や口コミ、紹介など、自然に獲得できた顧客の顧客獲得コストです。

Paid CAC

Paid CACとは、広告など金銭的コストを支出して獲得した顧客の顧客獲得コストです。

顧客獲得におけるチャネル・活動のROI(投資利益率)を重視したい時に使われるため、マーケティングやセールス担当者が追う指標としては、Paid CACが設定されます。

Blended CAC

Blended CACとは、Organic CACとPaid CACの両方を合わせたものです。

一般的に、ただ「CAC」という場合は、このBlended CACを指します。

CACの計算方法

CACは、一定期間にかかったマーケティング費や販売経費などの合計金額を、当該期間に獲得した顧客数で割って求めます。設定される期間は通常、1年、四半期、1ヵ月のいずれかです。

以下の式で求めることができます。

CACの計算式

CAC=顧客獲得コスト÷顧客数

 

 

 

たとえば、1ヵ月当たりのCACを求めたい場合、その月にマーケティング費や販売経費で合計1,000万円がかかり、獲得した顧客数が50人だったとしたら、

CAC=1,000(万円)÷50(人)=20(万円)

となり、1ヵ月当たりのCACは20万円です。

CACの平均値

では、CACの平均値はどのぐらいなのでしょうか?

米国の投資会社であるマトリックス・パートナー社の調査結果をご紹介します。

CACの中央値

マトリックス・パートナー社が2014年に調査した結果によると、CAC(Blended CAC)の中央値は1.18ドル(USD)です。

引用元:2015 Pacific Crest SaaS Survey – Part 1

回収期間の中央値

CACを回収できるまでに何ヵ月かかるかを計算したものを「CACの回収期間」といいます。

CACの回収期間は、CACを顧客一人当たりの月平均売上額で割って求めます。

ちなみに、CACの回収期間は、短ければ短いほどキャッシュフローが良いです。

マトリックス・パートナー社が2018年に調査した結果によると、CAC回収期間の中央値は、17ヵ月となっています。

引用元:2019 SAAS Private Survey Results- Part 1

 

 

これらを参考に、自社のCACと比較してみてください。

CACはキャズム付近から悪くなる

CAC(Customer Acquisition Cost)とは?」でもお伝えしましたが、CACは一般的にマーケティングやセールスを続けるなかでだんだん悪くなっていきます。

具体的には、キャズム付近から悪くなります。

キャズム(chasm)とは、直訳すると「深淵」のことで、米国のマーケティングコンサルタントであるジェフリー・ムーア(Geoffrey Alexander Moore)が執筆した「深淵を越えて:主流顧客を対象としたハイテク製品の市場調査と販売」(原題:Crossing the Chasm:Marketing and Selling High-Tech Products to Mainstream Customers)のなかで提唱された「キャズム理論」を指します。

製品・サービスが市場へ普及していく段階を「1.イノベーター、2.アーリーアダプター、3.アーリーマジョリティ、4.レイトマジョリティ、5.ラガード」の5段階で分類するイノベーター理論がありますが、キャズム理論では、1~2を「初期市場」、3~5を「メインストリーム市場」とし、両者の間には、市場に製品・サービスを普及させる際に発生する超えるべき障害=キャズムが発生するとされています。

初期市場では、競合も少なく、顧客となる層も流行に敏感で決断が早い傾向が高いといった理由から単純な広告でも顧客を獲得できますが、メインストリーム市場では顧客層が広がり競合が増え、チャネルも増加することからCACは悪化していきます。

まとめ

SaaS型ビジネスやサブスクリプション型ビジネスを手がける企業のマーケティングやセールス担当の方にはぜひ知っておいていただきたい「CAC(Customer Acquisition Cost)」について解説しました。

CACを把握しておくことで、投資するべきチャネルを見極めたり、広告投資に対する顧客当たりの利益見込みを計算したり、投下予算を回収できる期間を掴んだりすることができるようになります。

ユニットエコノミクスや5つの投資評価指標についても知っておくと役立つでしょう。

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【English summary】

CAC (Customer Acquisition Cost) is a metric that indicates the cost incurred to acquire one new customer. In Japanese, it is translated as "kokyaku kakutoku kosuto."

CAC is calculated by "(Total Cost of Customer Acquisition ÷ Number of New Customers Acquired)." It is a critically important metric for measuring business health, especially in subscription businesses like SaaS. If this CAC exceeds the LTV (Lifetime Value), which is the total profit expected from that customer in the future, the business will be unprofitable. Maintaining a state of "LTV > CAC" is an absolute condition for sustainable growth.


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