パントンが選ぶ2019年のトレンドカラー「リビングコーラル」はどんな色?
最終更新日:2023/10/27
パントン(PANTONE)は、デザイナーにとってはおなじみのカラーマッチングシステム(色見本帳)です。
世界的に有名なこのパントンが選出するその年のトレンドカラーは「カラー・オブ・ザ・イヤー」と呼ばれ、デザイン業界の流行や開発に影響を与えています。
この記事では、2019年のパントン・カラー・オブ・ザ・イヤー「リビングコーラル」をご紹介します。
カラー・オブ・ザ・イヤーとは?
「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー」は、色見本帳の販売やカラーマッチングシステムを提供する米PANTONE社が2000年より発表しているものです。
PANTONE社のカラーエキスパートが、トレンド分析をはじめ、色に影響を与える世界中のさまざまな領域(テクノロジー、素材、ソーシャルメディア、スポーツイベントなど)をチェックし、テーマカラーが毎年1~2色選定されています。
ちなみに、過去18年のカラー・オブ・ザ・イヤーは、下記のようになっています。新しい色との出会いもあり、カラー・オブ・ザ・イヤー振り返ってみるのもなかなか楽しいと思います!
パントン・カラー・オブ・ザ・イヤーの変遷
●2000年:セルリアン
●2001年:フューシャローズ
●2002年:トゥルー・レッド
●2003年:アクアスカイ
●2004年:タイガーリリー
●2005年:ブルーターコイズ
●2006年:サンドダラー
●2007年:チリペッパー
●2008年:ブルーアイリス
●2009年:ミモザ
●2010年:ターコイズ
●2011年:ハニーサックル
●2012年:タンジェリン・タンゴ
●2013年:エメラルド
●2014年:ラディアント・オーキッド
●2015年:マルサラ
●2016年:セレニティとローズクォーツ
●2017年:グリーナリー
●2018年:ウルトラバイオレット
2019年のカラー・オブ・ザ・イヤー「リビングコーラル」
さて、肝心の2019年のカラー・オブ・ザ・イヤーは「リビングコーラル」といわれる色が選出されています。
PANTONE社の発表によると、リビングコーラルは「活気を与え人生を肯定するような、明るい将来を思わせるオレンジの色合い」「サンゴ礁が海洋生物にとっての栄養源でありシェルターでもあるように、活気がありまろやかさもある色。
暖かさと滋養で私たちを包み込み、つねに変化する環境の中で快適さと回復力をもたらす色」と解説されています。
化粧品などでもよく使われる、サンゴ礁のようなオレンジ味のあるピンクは、誰からも好感度が高く、温かな印象を与える色合いです。
画像引用元:PANTONE社の2019カラー・オブ・ザ・イヤー特集ページ
リビングコーラルのカラーコード
リビングコーラルの各種数値(TCXといわれるコットンファブリックへの印刷を想定した数値)は下記です。CMYKへの変換方法など、詳しい情報はPANTONE社のデザイナー向けツールのページで紹介されています。
PANTONE:16-1546 Living Coral
HTMLカラーコード:#FF6F61
RGB(TCX):R255, G111, B97
CMYK(TCX):C0, M65, Y54, K0
また、Adobe社のストックフォトサービス「Adobe stock」には、2019年のカラー・オブ・ザ・イヤー「リビングコーラル」を活用した素材が特集されており、リビングコーラルをデザインに取り込むことを後押ししています。
カラー・オブ・ザ・イヤーを手軽に活用するにはぴったりの素材がたくさんあります。
画像引用元:Adobe stock
リビングコーラルを使ったオススメの配色パターン
では、リビングコーラルはどのような配色で使うと効果的なのでしょうか?
PANTONE社の特集サイトでは、リビングコーラルを使ったいろいろな配色パターンが紹介されています。
(1)FOCAL POINT(焦点)
落ち着いた色合いのなかで、リビングコーラルを「注意を引くカラー」とし活用することで、控えめかつ高級感のある雰囲気を表現することができます。
(2)SHIMMERING SUNSET(きらめく夕焼け)
かがやく夕焼けの太陽のような華やかな配色。リビングコーラルが温かさや活気を感じさせます。
(3)SYMPATICO
世界中の肌の色合いを取り入れた配色パターン。柔らかく、温かい色合いを重ね、健康的な雰囲気を表しています
(4)TRIPPY
彩度の高い色を組み合わせた、奇抜さ・抑えられない楽しさを表現した配色です。
(5)UNDER THE SEA
熱帯の海を思わせるような、鮮やかな海洋生物の生態系を思いおこさせる配色。サンゴ色がぴったりです。
画像引用元:PANTONE社の2019カラー・オブ・ザ・イヤー特集ページ
まとめ
カラー・オブ・ザ・イヤーは通常、前年の12月に発表されており、オリンピックイヤーである2020年の色合いがどのようなものになるのかも楽しみです。
配色のトレンドや、新しい色味との出会いにもつながるカラー・オブ・ザ・イヤーに、今後も注目してみてはいかがでしょうか。