テックタッチの競合・比較製品は?DAP主要5製品の特徴・価格・評判を比較

DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)の国内市場が拡大するなか、テックタッチは大企業・官公庁を中心にシェアNo.1のポジションを築いています。一方で、FullstarやWalkmeなど、様々なDAPが登場しています。SaaS事業者のカスタマーサクセスや中堅企業のプロダクト改善など、用途によってはテックタッチ以外のDAPが適しているケースも少なくありません。
本記事では、テックタッチとよく比較される主要DAP 4製品(Fullstar・Onboarding・WalkMe・Pendo)の特徴を、ITreview評価や導入企業名などの一次情報とあわせて整理しています。
なお、デジタルアダプションプラットフォームの調査にあたって、機能や料金を手元で比較したい方は、DAPツール解説資料もあわせてご活用ください。
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目次
テックタッチ(Techtouch)とは?基本情報の整理
まず比較の軸となるテックタッチの基本情報を押さえておきましょう。
テックタッチは、テックタッチ株式会社が提供する国産DAPです。Webシステムの画面上にノーコードで操作ガイドやツールチップを表示し、ユーザーの操作定着を支援します。
- 提供会社:テックタッチ株式会社
- ターゲット:大企業の社内システム定着、官公庁・自治体のDX推進、自社SaaSの顧客支援
- 主な導入企業:トヨタ、三菱UFJ銀行、損害保険ジャパン、サントリー、日産、経済産業省 など
- 価格帯:要問い合わせ(年間数百万円〜が目安)
- ITreview評価:★4.5(44件)/DAP部門「Leader」3年連続受賞(Grid Award 2026 Spring)
- 市場シェア:DAP市場 国内シェアNo.1(ITR調べ・従業員10,000人以上、2021〜2025年度)、デロイト トーマツ ミック経済研究所調査でも出荷社数44.9%でNo.1
主な機能はデジタルガイド(ステップバイステップの操作案内)、オートフロー(定型操作の自動化)、利用分析(操作のつまずき箇所の可視化)の3つです。2026年にはAIエージェント機能「テックタッチ AI Hub」もリリースし、経費精算や勤怠申請の自動化など、既存システムへのAI後付けにも対応しています。
大企業・官公庁領域では圧倒的な導入実績を持つ国産DAPです。TOPPANホールディングスでは、会社再編にともなうシステム統合プロジェクトにテックタッチを導入し、3か月の稼働前倒しと年間約3万時間の業務効率化を実現しています。経済産業省の「Gビズフォーム」にも採用されるなど、LGWAN対応によるセキュリティ要件のクリアが強みです。
ITreviewのレビューでは「ノーコードで誰でもガイドを作成できる」「CSサポートが手厚く、サンプルガイドの作成代行まで対応してくれる」という声がある一方、改善要望として「分析データをUI上で完結させてほしい」「ガイド内リンクを別タブで開けるようにしてほしい」なども挙がっています。
注意点としては、価格帯が高めのため、中小SaaS企業がCS用途でスモールスタートするにはハードルがあります。また無料プランやトライアルの情報が限定的で、自社で自由に操作感を検証しにくい点ではFullstarやPendoに劣ります。
参照:テックタッチ公式サイト
テックタッチと競合DAP 5製品の比較表
テックタッチとよく比較される4製品を加えた一覧表です。ターゲット・価格帯・ITreview評価を横並びで確認できます。
| 製品名 | 提供会社 | 主なターゲット | 価格帯 | 無料プラン | ITreview評価(2026年8月) |
|---|---|---|---|---|---|
| Fullstar | クラウドサーカス | SaaS事業者、DX推進部門 | 無料〜(有料は要問い合わせ、年数十万円) | あり | ★4.3(70件)Leader |
| テックタッチ | テックタッチ | 大企業の社内システム・官公庁 | 要問い合わせ(年間数百万円〜) | なし | ★4.5(44件)Leader |
| Onboarding | STANDS | SaaS事業者のプロダクト改善 | 要問い合わせ | なし | ★4.4(51件)Leader |
| WalkMe | WalkMe(SAP傘下) | グローバル大企業のDX推進 | 年間数百万〜数千万円 | なし | レビュー募集中(1件) |
| Pendo | Pendo.io | SaaS事業者のプロダクト分析・改善 | 年間数十万〜数百万円 | あり | DAPカテゴリはレビュー募集中 ※プロダクトアナリティクス部門Leader |
※ITreview評価は2026年8月時点の情報をもとに記載しています。
Fullstarは無料プランから利用でき、SaaS事業者のカスタマーサクセスに必要な機能をひと通り備えています。詳しい機能や料金は以下の資料にまとまっています。
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各競合ツールの特徴を詳しく比較
ここからは、各ツールの概要情報と、導入事例・メリット・注意点を個別に見ていきます。
Fullstar(フルスタ)
- 提供会社:クラウドサーカス株式会社
- ターゲット:SaaS事業者のCS部門・PM、DX推進・情報システム部門
- 価格帯:無料プラン(Freeプラン)あり。有料はLight・forDAPプラン / Enterpriseプランの2段階。従量課金なし
- 主な機能:チュートリアル・ツールチップ・ポップアップ作成、アンケート、チェックリスト、カスタマー管理、プロダクトアナリティクス、チャーンリスク検知
- 導入社数:2,200社以上(2026年3月末時点)
- 導入企業例:SalesMarker、スマレジ、jinjer、大林道路、オリエントコーポレーション、沖縄銀行、パーソルクロステクノロジー
- ITreview:★4.3(70件)/DAP部門・CSツール部門「Leader」受賞(10期以上)
- 市場シェア:DAP市場 国内シェアNo.1(ITR調べ・従業員300人未満、2024〜2025年度)、デロイト トーマツ ミック経済研究所調査
Fullstarの最大の特徴は、無料プランからスモールスタートできる点です。有料プランも従量課金がないため、利用者数の増減に左右されず費用対効果を読みやすい設計になっています。
導入事例では、パーソルクロステクノロジーがそれまで利用していたFAQツールからFullstarにリプレイスし、年間200万円以上のコスト削減とCS工数の圧縮を実現しています。大林道路では、ノーコードでガイドを作成できる点と内製でスモールスタートできる点が決め手となり、建設DXの文脈でDAPを導入しました。ITreviewのレビューでも「直感的なノーコード操作でIT知識が少ない担当者でも短時間で設定できる」「CSによる導入支援と定期フォローが充実している」といった評価が集まっています。
テックタッチが大企業の社内システム定着を主戦場とするのに対し、Fullstarは「SaaS事業者が自社プロダクトのオンボーディング効率化を促進する」CS視点から開発されたツールですが、近年は中堅~大企業の社内システム向けの導入事例も増えています。とはいえ、SAPやOracle等の大規模基幹システムに全社展開するような用途では、テックタッチやWalkMeのほうが導入実績が厚い点には留意が必要です。
Onboarding
- 提供会社:株式会社STANDS
- ターゲット:SaaS事業者のプロダクト改善・オンボーディング効率化
- 価格帯:要問い合わせ(レビューでは「導入コストがコンパクト」との評価)
- 主な機能:ノーコードでのガイド・ポップアップ作成、施策効果の検証ダッシュボード
- ITreview:★4.4(51件)/生成AI機能満足度 4.3
プロダクト側にコード改修を加えずにオンボーディングガイドを実装できるのが最大の強みです。ある導入企業では、初回利用時の操作説明をメール送付からOnboardingの画面チュートリアルに完全移行し、問い合わせ数を2割削減しました。別の事例では、退会フローの案内を画面上で完結させることで、メールでのやり取りを不要にしています。ガイド以外にもポップアップでのイベント告知やお知らせ配信に活用でき、汎用性の高さが評価されています。
ITreviewでは「導入のしやすさと運用のしやすさが高いレベルで両立している」「施策ごとの効果検証が簡単で、PDCAを回しやすい」という声が多く、CSサポートの質にも定評があります。
一方で、Onboardingは自社SaaSのオンボーディング改善にフォーカスしたツールです。社内基幹システムへの全社展開や、官公庁向けのセキュリティ要件対応といった用途ではテックタッチやWalkMeのほうが実績・機能の幅があります。
WalkMe
- 提供会社:WalkMe株式会社(2024年にSAPが買収)
- ターゲット:グローバル展開する大企業のDX推進・システム定着
- 価格帯:年間数百万〜数千万円(エンタープライズ向け)
- 主な機能:操作ガイド、アナリティクス、オートメーション、マルチデバイス・多言語対応、WalkMe Learning Arc(業務内デジタル学習)
- 導入企業例(国内):日清食品、農林中央金庫、荏原製作所
- ITreview:DAPカテゴリのレビューは1件(募集中)。海外ではGartner等でも高評価
2011年設立のDAP市場グローバルパイオニアで、SAP傘下に入ったことでエンタープライズ領域の地位をさらに強化しました。日清食品では、WalkMeを活用して対話型AI「NISSIN AI-chat」を全社3週間で導入・定着させており、従来のシステム定着支援に加えて「AIアダプション」という新たなユースケースでも成果を上げています。農林中央金庫もシステム投資対効果の向上を目的にWalkMeを導入しています。
デスクトップ・モバイル・Webを問わず動作し、ISO・IECなどの国際セキュリティ認証もカバーしているため、グローバルに複数システムを横断して定着支援を行いたい企業には有力な選択肢です。
ただし、価格帯がエンタープライズ向けのため、国内の中堅〜中小企業には導入ハードルが高い点は否めません。また、ITreviewのDAPカテゴリではまだ国内レビューがほとんど集まっておらず、日本語UIの使いやすさや国内サポート体制の面では、テックタッチやFullstarなど国産DAPのほうが安心感があるという声もあります。
Pendo
- 提供会社:Pendo.io(日本法人:Pendo.io Japan株式会社、2020年設立)
- ターゲット:SaaS事業者のプロダクトマネジメント・ユーザー行動分析
- 価格帯:MAU(月間アクティブユーザー数)に応じた5プラン。無料プランあり
- 主な機能:プロダクトアナリティクス(行動データ収集・分析)、アプリ内ガイド、ユーザーフィードバック収集、セッションリプレイ
- 導入企業例:Salesforce、三井住友海上火災保険、KDDI、NEC、freee、弥生(グローバル14,000社以上)
- ITreview:DAPカテゴリはレビュー募集中。プロダクトアナリティクスツール部門「Leader」受賞(Grid Award 2026 Spring)。Fortune Cloud 100に7年連続選出
他のDAPとの最大の違いは、プロダクトアナリティクスとガイド機能を一体で提供している点です。ユーザーがどの機能を使い、どこで離脱しているかをデータで把握したうえで、セグメントごとに最適なガイドを出し分ける——というデータドリブンなプロダクト改善サイクルを1ツールで完結できます。freeeではPendoを活用し、登録後のコミュニケーション最適化によって招待率が50%向上したという事例が公開されています。
無料プランが用意されているため、まず自社プロダクトに組み込んで効果を検証しやすい点も魅力です。
一方で、Pendoは「DAP専業」というよりも「プロダクト分析ツール+ガイド機能」という位置づけが強く、操作ガイドやチュートリアルの作りこみやすさに特化して選ぶならテックタッチやFullstarのほうが充実しています。日本語UIや国内サポート体制も国産ツールに比べると発展途上であり、日本語での手厚い伴走支援を重視する場合は確認が必要です。
目的別:どのDAPを選ぶべきか
ツール選定で迷ったら、「自社の課題が何か」で絞り込むのが最短ルートです。
| 課題・目的 | おすすめツール | 理由 |
|---|---|---|
| 大企業の社内基幹システムを全社定着させたい | テックタッチ | 大企業・官公庁での導入実績が圧倒的。LGWAN対応・AI Hub搭載 |
| SaaSや社内システムのオンボーディング効率化、問い合わせ削減を、低コストで始めたい | Fullstar | 無料プランから始められ、ガイド作成が簡単でサポートが充実 |
| 自社プロダクトに軽量にガイドを実装し、問い合わせを減らしたい | Onboarding | 導入コストがコンパクト。コード改修なしで実装可能。 |
| グローバルに展開する複数システムを横断的に定着支援したい | WalkMe | 多言語・マルチデバイス対応。SAP傘下でエンタープライズ連携が強力 |
| ユーザー行動データを分析し、プロダクト自体を改善したい | Pendo | プロダクトアナリティクスとガイドを一体提供。データドリブンな改善に最適 |
よくある質問(FAQ)
Q. テックタッチとFullstarの最大の違いは?
テックタッチは従業員10,000人以上の大企業や官公庁の社内システム定着をメインターゲットとしています。一方、FullstarはSaaS事業者や中堅~大企業のDX推進部門が、ツールのオンボーディング効率化や問い合わせの自己解決の促進に最適化されたツールです。Fullstarには無料プランがあり、スモールスタートできる点も大きな違いです。
Q. カスタマーサクセスの手法としての「テックタッチ」と、DAP製品名の「テックタッチ」は同じもの?
別物です。カスタマーサクセスにおける「テックタッチ」とは、テクノロジーを活用して多数の顧客を効率的に支援する手法・概念です。一方、「Techtouch(テックタッチ)」はテックタッチ株式会社が提供するDAP製品の固有名称です。概念と製品名が同じため混同されやすいですが、前者は戦略、後者はプロダクトを指します。
Q. DAP導入の費用感はどのくらい?
ツールと規模によって大きく異なります。目安として、WalkMeは年間数百万〜数千万円、テックタッチは年間数百万円程度、Pendo・Onboardingは年間数十万〜数百万円程度です。Fullstarは無料プランからスタート可能です。いずれのツールも、問い合わせ削減やシステム利用率向上の効果により、6〜12か月程度で投資回収が見込むことが多いです。
Q. 国産DAPと外資系DAPの違いは?
国産(テックタッチ・Fullstar・Onboarding)は、日本語UIの使いやすさ・国内サポート体制・日本特有の業務プロセスへの対応力に強みがあります。外資系(WalkMe・Pendo)は多機能でグローバル展開に適しており、多言語対応や国際的なセキュリティ認証が充実しています。グローバル展開の有無と予算規模で選び分けるのが基本です。
まとめ
テックタッチは国内DAP市場シェアNo.1の実力を持つツールですが、自社の目的や規模によって最適な選択肢は変わります。
- 自社SaaSのCS効率化をコストを抑えて始めたい → Fullstar
- 大企業の社内DXを大規模に推進したい → テックタッチ
- 軽量にオンボーディングを改善したい → Onboarding
- グローバル規模のシステム定着 → WalkMe
- データドリブンなプロダクト改善 → Pendo
まずは無料プランやトライアルで実際の操作感を確かめ、自社環境に合ったツールを選定してみてください。
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