インサイドセールスの参考本、おすすめ5冊を紹介します!

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フィールドセールス(外勤型の営業)とマーケティング部門の間に立ち、潜在的なお客様を育てていく「インサイドセールス」。
近年注目されるこの新しい営業手法を、これから取り入れようと思っている方、勉強をしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、インサイドセールスの知識を学ぶためにおすすめの書籍をまとめてご紹介します。

1.インサイドセールスとは?

「インサイドセールス」は、電話やメール、チャットなどを活用し、非対面のコミュニケーションで行う営業施策です。
インターネットの普及や情報活用型の社会の発展により、顧客はなにを買うにも「まず検索」して、自分で調べるようになりました。
そのため現在では、昔からの手法である「テレアポ」や「飛び込み営業」「リスト購入」など、一方的なプッシュ型の営業は通用しなくなってきています。

 

また、クラウドの発展により、SaaS型のサービス(ベンダーのサーバーで管理されているアプリケーションを、利用料を支払い、インターネット経由で使用するサービスのこと)が普及しました。
これにより、サービスを提供する企業は、検索で興味をもった潜在顧客を、時間をかけて育て、契約に導く施策が必要になりました。
このような背景から、従来の外勤型の営業と、見込み顧客の情報(リード)を集めるマーケティング部門の間に立ち、顧客を育てて橋渡しをする役割(=インサイドセールス)が重視されるようになってきたのです。

 

しかし、インサイドセールスは、まだまだ日本での成功事例が少なく、これから取り入れたいと考えている方にとっては、勉強機会が少ないのが現状です。
そこで、今回の記事では、インサイドセールスの知識を身に付けるのに役立つ書籍をご紹介します。

 

 

インサイドセールスを交えたフロー図

 

 

『THE MODEL(ザ・モデル)』

マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

著:福田 康隆 出版:翔泳社(2019年1月発刊)

 

 

『THE MODEL(ザ・モデル)』マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス 表紙

画像引用元:THE MODEL(ザ・モデル)特設サイト

「顧客の購買プロセスの半分以上は、営業に会う前に終わっている」

 

インターネット、スマートフォンの普及により、消費者・企業の購買行動は大きく変わり、この変化に対応するために「マーケティング→インサイドセールス→営業(フィールドセールス)→カスタマーサクセス」という分業体制が生まれました。

 

その原点が、セールスフォース・ドットコムの営業スタイルを整理・体系化した「The Model」といわれています。オラクル社、セールスフォース・ドットコムでSaaSビジネスの成長を後押しし、マルケト日本法人の代表として変革を実践した福田康隆氏が、この「モデル」が生まれた経緯から、現状に合わせた新たなプロセスの全体像を解説。分業のその先の「共業」体制である、新たな「レベニューモデル」を提案しています。

 

詳細では、SFA、MAツールの運用の基本から、マネジメント層が注目すべき指標、営業担当者のメンタルや行動の理解、部門間の調整の仕方などもわかりやすく解説。「インサイドセールス」「カスタマーサクセス」などの新たな組織については、マーケティングや営業などの全体像を踏まえた、オペレーションのポイントを解説しています。

 

【THE MODEL(ザ・モデル) 目次の一例】

 

第1部 アメリカで見た新しい営業のスタイル

 第1章 マーク・ベニオフとの出会い

 第2章 営業のプロセス管理

 第3章 「ザ・モデル」のその先へ

第2部 分業から共業へ

 第4章 2つの変化

 第5章 分業の副作用

 第6章 レベニューモデルの創造

第3部 プロセス

 第7章 マーケティング

 第8章 インサイドセールス

 第9章 営業(フィールドセールス)

 第10章 カスタマーサクセス

 

引用元:THE MODEL(ザ・モデル)特設サイト

『インサイドセールス』

訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド

著:茂野 明彦 出版:翔泳社(2020年12月発刊)

 

 

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画像引用元:『インサイドセールス』(翔泳社)

著者は、人材領域でインターネットを活用したWebサービスを展開している株式会社ビズリーチでHRMOS採用管理事業部 ビジネス開発部長を務める茂野 明彦氏。セールスフォースとビズリーチのインサイドセールス部門を成長させた立役者であり、MiiTellのエバンジェリスト、SPIN公認トレーナーでもあります。

 

前章でご紹介した『THE MODEL(ザ・モデル)』を「黒本」とよび、自著を「白本」として売り出しており、営業プロセス全体を「黒本」で学んだ後、「白本」でインサイドセールスを理解し、構築することを想定して執筆したといいます。

 

インサイドセールス組織の立ち上げ、運用に関する実践的な知識を得られるだけでなく、「黒本」の著者である福田 康隆氏をはじめ、インサイドセールスを発明した企業であるセールスフォースドットコムの日本支社の鈴木 淳一氏、インサイドセールスに不可欠なオンライン商談システムを提供するベルフェイスの岡崎 莉絵氏など、インサイドセールスの第一線で活躍する面々を対象としたインタビュー記事も充実しています。

 

【『インサイドセールス』の目次】

 

 第1章 インサイドセールスとは

 第2章 なぜ今インサイドセールスが必要なのか

 第3章 インサイドセールスチームの立ち上げ

 第4章 インサイドセールスの採用

 第5章 成約率を高めるインサイドセールスのKPI

 第6章 成果を出すインサイドセールスのテクニック

 第7章 チームマネジメントの鉄則

 第8章 インサイドセールスの未来

 

引用元:『インサイドセールス』(翔泳社)

『インサイドセールス 究極の営業術』

最小の労力で、ズバ抜けて成果を出す営業組織に変わる

著:水嶋 玲以仁 出版:ダイヤモンド社(2018年12月発刊)

 

 

最小の労力で、ズバ抜けて成果を出す営業組織に変わる 表紙

画像引用元:インサイドセールス 究極の営業術(amazon)

Dell、Microsoft、Googleなどのグローバル企業で20年以上に渡り、インサイドセールスの実務を経験してきた著者が、インサイドセールスの組織の立ち上げから実践にいたるまでのノウハウを解説しています。

 

同書では、インサイドセールス部門立ち上げ時には、「アジャイル型」(ソフトウェア開発の手法のひとつで、細かくテストと改善を繰り返しながら徐々に完成形に近づけていく方法)の組織運営することを推奨。そのためには、一人ひとりの小さな気付きを、クイックに改善していくことが必要で、一つのチームを少人数で編成し、分け隔てなく意見を交わせる雰囲気づくりをしなければならないと説いています。

 

セールスフォース、マルケト、ユーザベース、ベルフェイスなど、インサイドセールスの先駆者たちの事例が豊富に掲載されているところも特徴です。

 

【インサイドセールス 究極の営業術 の主な内容】

  • グーグルでの「インサイドセールス」キーワード検索数はここ3年で約7倍
  • 仕組みだけでなく、協創と自律性を重んじる組織づくりも重要
  • 「小さなチーム」にすることで、メンバーの自律性を高める
  • PDCAを素早く回し、時代と顧客の変化に柔軟に対応する
  • 1on1で自走できる人材を育てる
  • 正しいKPIマネジメントの在り方
  • BANTの上手な聞き出し方
  • インサイドセールス導入は、究極の働き方改革

 

引用元:インサイドセールス 究極の営業術(amazon)

『デジタルインサイドセールス』

最新テクノロジーによる法人営業改革の実践

著:吉田 融正 出版:ダイヤモンド社(2017年12月発刊)

 

 

『デジタルインサイドセールス』最新テクノロジーによる法人営業改革の実践 表紙

画像引用元:デジタルインサイドセールス(amazon)

日本におけるインサイドセールスの普及に早期から取り組む著者・吉田融正氏が、インサイドセールスが必要とされる社会背景から、導入ステップ、実践方法までを解説しています。とくに、MAやCRM、SFAなどのデジタル技術を駆使したインサイドセールスの重要性を説いており、それぞれのツールの役割や活用法を詳しく記しています。

 

また後編では、「インサイドセールスの導入に関するガイド」とし、インサイドセールス組織立ち上げ時に必要な、用語解説からPDCA計画の立て方までが体系的にまとめられており、コンサルティング会社のノウハウを一望できる内容となっています。

 

【デジタルインサイドセールス 目次の一例】

第一章 進化するインサイドセールス

 1.欧米諸国におけるインサイドセールスの進化

 2.日本における必然性の高まり

 3.日本でもインサイドセールスの認知が向上、法人営業改革が始まっている

第二章 インサイドセールス導入の全ステップ

 1.インサイドセールスを導入するための世界基準

 2.インサイドセールスの成否を分ける「セールスモデルの策定」

 3.インサイドセールスの仕事は顧客のニーズを引き出すこと

 

引用元:デジタルインサイドセールス(amazon)

『インサイドセールスの実務』

売上を3倍に増やす驚異の営業支援システム

著:沼澤 拓也 出版:東洋経済新報社(2013年4月発刊)

 

 

『インサイドセールスの実務』売上を3倍に増やす驚異の営業支援システム 表紙

画像引用元:インサイドセールスの実務(amazon)

インサイドセールスコンサルティング会社である株式会社ピー・ディー・アールの代表取締役であり、一般社団法人インサイドセールスコンソーシアムの代表理事を務める沼澤拓也氏が著したインサイドセールス本。

 

2013年発刊の同書は、日本でインサイドセールスが導入されはじめた当初に発行されているだけあり、「インサイドセールスとは何か」「これまでの営業と何が違うのか」「テレアポとの違い」「インサイドセールスによる顧客醸成スキーム」など、インサイドセールスをこれから学ぶ人が、まず知っておきたい基本的な内容をおさえた1冊となっています。

 

【インサイドセールスの実務 目次の一例】

第1章 企業における営業の現状と課題

 ビジネスは顧客をつくることから/飛び込み訪問&テレアポへの疑問/属人的な営業手法による企業リスク ほか

第2章 インサイドセールスの特徴と仕組み

 これまでの営業と「何が」違うのか/セールスとマーケティングの関係/インサイドセールスのメソッド ほか

第3章 インサイドセールスの導入と運用

 いったいどれほどの効果があるものなのか/インサイドセールスによる顧客醸成スキーム/顧客を「個客」としてとらえる ほか

第4章 インサイドセールスの評価

 4つの評価軸/質的な評価の基準/オペレーターの評価 ほか

 

引用元:インサイドセールスの実務(amazon)

7.まとめ

これまで述べてきたように、インサイドセールスは、比較的新しい営業支援手法のため、少し前までは、そのノウハウを体系的にまとめた書籍も多くありませんでした。
しかし最近になって、インサイドセールスを中心に取り扱った本も増えてきていますので、新しい技術や用語をおさえたい方は、新刊をこまめにチェックすることをおすすめします!

 

逆に、背景や基本的な概念を知りたい方は、少し前に出版された本を読むと、「インサイドセールスとは」が端的にまとめられており、理解しやすいかもしれません。
書籍やセミナーなどをうまく活用し、インサイドセールスの知識を積極的に取り入れていきましょう。

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