製造業の秀逸なキャッチコピー【10選】の好評を受けて、今回は、製造業以外にもさまざまな業界から大手企業の秀逸なキャッチコピーを集めてご紹介します。ボリュ ームも増量して60選へ。
 
Webサイト制作や広告出稿などで、キャッチコピーを作成しなければならないマーケティングご担当者様のご参考になれば幸いです。
※キャッチコピーづくりの際に役立つバリュープロポジションの資料もご用意しました。
ぜひ本記事と併せてご活用ください!
>バリュープロポジションの作り方
旅客・運輸業界の大手企業のキャッチコピーを4つご紹介します。
JR東日本が発行するICカード「Suica」のキャッチコピーです。
導入当初の利用可能エリアは首都圏エリアのみでしたが、私鉄やバスとの相互利用を拡大していき、2019年4月現在では、北海道から九州地方まで日本の広範囲に広がっています。
こうした利用エリアの拡大と利便性を端的に表したわかりやすいキャッチコピーとなっています。
東京都・埼玉エリアに路線を持つ西武鉄道を中心に、バス、タクシー事業や遊園地・スキー場、ホテルなどの運営、不動産事業などを手がける西武ホールディングスのキャッチコピーです。
 
企業ドメインである旅客をキーとして、利用者の快適性や利便性、娯楽性などの実現を一言で表す秀逸なキャッチコピーとなっています。
海運業の大手、商船三井のキャッチコピーです。鉄鉱石、石炭、穀物、原油、液化天然ガスといった原料から石油精製品、液体化学製品、自動車などの製品類を船で運搬しています。
 
「うねり」には、海の波と時代の変化がかけ合わされていると思われ、困難を好機に変える意思が感じられます。
同社のサービスを使うことがユーザー企業のチャンスにつながるというメッセージと、同社自身の抱負を併せ持つキャッチコピーとなっています。日本でもっとも長い国内線と国際線の歴史を持つ日本航空(JAL)のキャッチコピーです。
企業のキャッチコピーで、「未来」「明日」はよく使われるキーワードですが、飛行機の翼と未来へはばたくイメージを見事に重ね合わせています。
情報通信業界の大手企業のキャッチコピーを2つご紹介します。
先進的な業界なだけあって、未来を感じさせるキャッチコピーが多いようです。
大手携帯電話キャリアのNTTドコモのキャッチコピーです。
キャッチコピーだけでは事業ドメインが伝わってきませんが、先進的なサービスをいち早く提供し、業界スタンダードを取っていくのだという強い企業姿勢が感じられるキャッチコピーです。
日本の最大手シンクタンクである野村総合研究所(NRI)のキャッチコピーです。
「未来創発」は同社の造語で「思いがけない新しいビジネスモデルを次々と生み出す」という意味。同社の姿勢を表しているといいます。
四字熟語のようで印象に残るキャッチコピーとなっています。
卸売業界(総合商社)のキャッチコピーを2つご紹介します。
日本の五大商社の一つである三菱商事のキャッチコピーです。
「未来」の意味が「つぎ」に込められています。一見するとメーカーのようなキャッチコピーですが、天然ガスから食品まで幅広い商材を扱う総合商社である自負と、卸売業を通して社会を変えるという意思が込められていると思われます。
大手総合商社の伊藤忠商事のキャッチコピーです。
こちらも日本の五大商社の一つですが、キャッチコピーは「商社」としての自覚が存分に現れており、三菱商事のキャッチコピーとは対照的なのが興味深い点です。
「ひとりの商人」は、伊藤忠商事の従業員という意味にも、伊藤忠商事の法人格という意味にも取れます。扱う商材がさまざまな分野、さまざまな用途に利用されていることが伝わってきます。
小売業界のキャッチコピーを2つご紹介します。
2社とも、低価格帯の商品を中心に扱う企業ですが、キャッチコピー方向性は大きく異なっています。
ユニクロなどを展開する衣料小売大手ファーストリテイリングのキャッチコピーです。
カジュアル衣料の常識を買え、グローバル企業として成長を続ける同社を表現した秀逸なキャッチコピーだといえます。 
ちなみに、会長兼社長の柳井 正氏は、2019年の世界長者番付で41位、国内では1位を獲得しました。
 
【参考記事】
食料品、家庭用品、衣料品などの小売チェーン西友のキャッチコピーです。
安さを強調しつつ、品質の高さもアピールする絶妙なキャッチコピーとなっています。
同社はほかにも「カカク、ヤスク」「ゼッタイ鮮度」「サゲイスト」といった強烈なキャッチコピーを多数、輩出しています。
建設業界の大手企業のキャッチコピーを2つご紹介します。
200年以上の歴史を持つ大手ゼネコン清水建設のキャッチコピーです。
キャッチコピーからは建設業であることがわかりませんが、建設の様子を写した映像や画像と組み合わせる前提で作られていると思われます。
 
「未来」のイメージを「子ども」に託してうまく表現された秀逸なキャッチコピーです。
木材・建材事業、住宅・不動産事業を柱とする住友林業株のキャッチコピーです。
売上比率は木材・建材事業から住宅・不動産事業へとシフトしてきているようですが、キャッチコピーで、木との密接な関係を維持していく姿勢をアピールしています。
通信教育、出版事業のほか介護事業も手がけるベネッセコーポレーションのキャッチコピーです。
 
辞書をひくとわかりますが、「よい」には善悪や優劣意外にも「美的に優れている」「人柄が好ましい」など、たくさんの意味があります。ひらがなで「よく」と表現することで、すべての意味のよいを含め、各事業分野においてそうした「よい」人生のための商品・サービスを提供することをうたっていると考えられます。
 
“「」”(かぎ括弧)がついている点からこだわりが感じられ、単語(名詞)として扱っているような印象も受けます。
郵政民営化で誕生した国内生命保険会社大手のかんぽ生命が2016年から使用しているキャッチコピーです。
 
同社の主力保険は、終身医療保険や歳満期養老保険、年金保険といった「長生き」「人生」に深く関わる保険が多く、人生に対する希望をイメージさせるキャッチコピーとマッチしています。
J-POWERの愛称で知られる電源開発のキャッチコピーです。
ダジャレ系のキャッチーなコピーで親しみやすさを狙ったものと思われます。競合他社と重複しにくいので、敷居を下げたい場合はダジャレ系のキャッチコピーを作るのはおすすめです。
漁業・水産加工や食品製造を行うマルハニチロのキャッチコピーです。
グループスローガンは「世界においしいしあわせを」で、世界各国150ヵ所にグループ会社を持つグローバル企業としての自負が読み取れます。 
コーポレートサイトのトップページには、ほかにも「つながる、幸」「とどく、幸」と、海の幸を扱うこと、物流事業とをかけたキャッチコピーが掲載されています。
「居食屋 和民」などを展開するワタミのキャッチコピーです。
外食産業を中心に、農業、介護事業、人材開発・教育事業なども手がけており、すべての事業に共通する思いが込められていると考えられます。
 
過去にはブラック企業として取り上げられ、労使に関する問題を抱えていたことをふまえると、従業員と企業の関係も含めて考案されたものなのかもしれません。
ここからは、製造業の大手企業のキャッチコピーを製品分野別にご紹介します。 まずは食品から。
うま味調味料「味の素」をはじめアミノ酸を核とする事業展開で、中心となる食品事業のほか、アミノ酸事業、医薬事業を手がける味の素のキャッチコピーです。
 
英語のキャッチコピーではありますが、わかりやすい単語と語呂の良さでキャッチーなものに仕上がっています。
マヨネーズなどの調味料を生産する食品メーカー、キユーピーのキャッチコピーです。
主力製品である調味料が使われる場である食卓を家族で囲むような情景が浮かびます。シンプルながら印象的で覚えやすい秀逸なキャッチコピーです。
サッポロ生ビール黒ラベルのキャッチコピーです。
サッポロビールの星のマークと、アルコールが飲めるようになり、おいしく感じられるようになる大人になっても、丸くなるなというシャレの効いたメッセージが込められた文句なく秀逸なキャッチコピーです。
醤油を主力製品とする食品メーカー、キッコーマンのキャッチコピーです。
食品関連企業のキャッチコピー作りでは一番に候補に挙がってくる「おいしい」のキーワードですが、安易に使用するとオリジナリティのないキャッチコピーになりがちです。
陳腐にならずに企業の姿勢が伝わり、余韻を残す秀逸なキャッチコピーだといえます。
加工食品や水産・畜産事業を手がけるニチレイのキャッチコピーです。
上でご紹介したキッコーマンのキャッチコピーとおなじ「おいしい」から始まり、構造もよく似ていますが、受ける印象はかなり異なります。
 
冷凍食品を中心とする加工食品を主力とするニチレイの事業ドメインを考えると、特色のよく現れた秀逸なキャッチコピーといえます。
機械製品のメーカー3社のキャッチコピーをご紹介します。
建設機械・鉱山機械を生産する小松製作所から2つのキャッチコピーをご紹介します。
 
1つ目のキャッチコピーは、同社の機械が、現場のお客様の声からできたことを表現したものです。機械というと冷たい印象を受けますが、人のために作られた人のための機械なのだということをアピールし、温かみや親しみやすさを狙っています。
 
2つ目のキャッチコピーは、同社の機械が、単なるモノにとどまらず、一緒に仕事をする仲間として有用であることを訴求しています。
農業用トラクターや水処理装置などを主力製品とする機械製品のメーカー、クボタのキャッチコピーです。
同社の製品が、数々の課題解決に活用できることをうまく訴求した秀逸なコピーです。
ちなみに、ブランドステートメントは、For Earth, For Lifeとなっています。
トヨタグループの大手機械・自動車部品製造会社、ジェイテクトの採用サイトのキャッチコピーです。ほかに「兄よ、ジェイテクトが、ヒーロー用変身スーツを開発したらしい。」など、就活中の妹から兄への質問のかたちを借りて、ジェイテクトの概要を紹介していく形式。
大手ながら知名度がそれほどないことを逆手に取ったうまい企画です。
大手車メーカーのキャチコピーを2つご紹介します。
個性的なデザインと機能性の高さから、コアな車ファンの支持を集める自動車メーカー、マツダのキャッチコピーです。
 
マツダは、戦後、低価格の乗用車「クーペ」の人気やロータリーエンジン搭載車の量産成功の後、バブル最盛期に新販売体制の失敗からの低迷期を経て、2010年、すべての人に「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」を届けるというコンセプトのもと新技術開発に取り組み、日本を代表するスポーツカー「ロードスター」をヒットさせています。
 
シンプルながら、車を運転する喜びをイメージさせる秀逸なキャッチコピーとなっています。
フォルクスワーゲン(ビートル)を始め、現在は傘下に入っているアウディやロールスロイス、ポルシェなどの輸入販売を手がけているフォルクスワーゲングループジャパンのキャッチコピーです。
 
前述のマツダのキャッチコピーと同様、車の運転と楽しいイメージを組み合わせたキャッチコピーながら、カタカナ表記に絵文字を組み合わせ、親しみやすさとキャッチーさを前面に出しています。
化学製品メーカーから2つのキャッチコピーをご紹介します。
住友グループの総合化学メーカーで、国内でNo.2の大手企業である住友化学のキャッチコピーです。住友化学では、石油化学製品やエネルギー・機能材料、半導体、医薬品などを製造販売しています。
 
キャッチコピーから化学(もしくは科学)関連企業であること、身近なところで使われる製品を扱っていることがうかがえるコピーとなっています。
ひらがなの使用により、やわらかさを出すとともに、「かがく」には科学の意味も込めたのではないかと考えられます。
 
ちなみに、コーポレートスローガンは、「豊かな明日を支える 創造的ハイブリッド・ケミストリー」です。
生理用品や紙おむつでおなじみのユニ・チャームのキャッチコピーです。ベビーケア、フェミニンケア、ヘルスケア関連製品では、日本国内のみならずアジアでシェアNo.1の大手企業であるユニ・チャーム。
 
肌に直接触れる製品が多いことからか、「やさしさ」というワードが2回使われ強調されています。韻を踏む効果も生まれています。
 
社長の高原 豪久氏は、2019年の世界長者番付で365位、国内では4位を獲得しました。
 
【参考記事】
医薬品メーカーの大手企業から2社のキャッチコピーをご紹介します。
国内で第3位、世界で第20位の医薬品メーカー大手の第一三共のキャッチコピーです。第一三共本体は医療用医薬品に特化しており、一般薬などはグループ企業である第一三共ヘルスケアが手がけています。一般薬では「ロキソニンS」「ガスター10」などが知られています。
 
「イノベーションに情熱を。ひとに思いやりを。」は、正確にはキャッチコピーではなく企業スローガン。2005年9月に三共株式会社と第一製薬株式会社とが経営統合したのを皮切りに、2006年4月にゼファーマの子会社化、2008年6月に印ランバクシー・ラボラトリーズ社を買収したものの、印サン・ファーマ社に事業譲渡と、度重なるMAを経て、国内外に30社以上のグループ会社を持つグローバル企業として成長しました。
 
2012年に全世界共通で「Passion for Innovation. Compassion for Patients.」となり、日本では「イノベーションに情熱を。ひとに思いやりを。」の翻訳版が使われています
がん治療用を中心に、骨・関節、腎臓などの医療機関向け医薬品を主力とする医薬品メーカー、中外製薬。タミフルの発売元でもあります。
 
多くの企業がキャッチコピーに採用するワード「イノベーション」を日本語に置き換え、かつ、社会的なミッションも盛り込んでいます。
 
こちらもキャッチコピーではなく事業哲学となります。ちなみに、スローガンは「創造で、想像を超える。」で、こちらも秀逸。
電気機器メーカー大手企業から2つのキャッチコピーをご紹介します。
ベルトのバックルの発明から金属加工業として創業し、シャープペンシルの発明、国産テレビ第一号の発売、業界初の日本語ワープロ「書院」や業界初のカメラ付き携帯電話の発売など、画期的な製品を生み出し消費者に支持されてきたシャープのキャッチコピーです。
 
シャープといえば、「目の付けどころが、シャープでしょ。」が長年、使用されてきましたが、2010年1月から「目指してる、未来がちがう。」が使われ始め、現在は「Be Original.」が使われています。
 
創業者である早川徳次氏の「まねされる商品をつくれ」という精神を表した秀逸なキャッチコピーだといえます。
 
英語表記のキャッチコピーを検討する際は、前述のマツダの「Be a Driver.」やシャープの「Be Original.」のような命令形スタイルをまねるのもひとつの手です。
事務機器、光学機器を主力製品とするメーカー、リコーのキャッチコピーです。
 
複写機でカラー、モノクロとも国内トップシェアであり、小型複合機やファクスでも高いシェアを持つなど、OA機器に強みを持つことから、BtoBを意識したキャッチコピーを採用していると思われます。
 
「進化する」から、複写機のデジタル化で先陣を切ったとの自負もうかがえます。
マッキントッシュやポール・スチュワートなどのブランドを持つアパレルメーカー、三陽商会のキャッチコピー。2013年に設立70周年を迎えたことを機に、今後の方向性を社内外に示すために策定されました。
 
「timeless」には、永久の、時代を超越したという意味があり、時代を超えて残るような本当に良い衣料品をつくっていくという同社の姿勢が伝わってくるキャッチコピーです。
国内最大手の封筒メーカーで、シェア2割強を持つイムラ封筒のキャッチコピーです。
トップシェアを持つ大手企業のものとは思えないほど尖った表現で、一度見たら忘れられない強烈さを放っています。
 
Give&Give&Giveには「全ての人に最高の付加価値を届け続ける」というフレーズが続き、同社の業務に対する決意を込めたキャッチフレーズなのだということがわかります。
 
創業から100年以上の歴史のなかでペーパーレス化という大きな困難を経験しながら、業界で唯一の上場企業としてトップシェアを守っている同社のアグレッシブな姿勢が伝わってくる秀逸なキャチコピーです。
TVCMなどで♪ココロも満タンに コスモ石油♪のサウンドロゴがおなじみのコスモエネルギーホールディングスのコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
Oil&Newの後ろには、『石油のすべてを。次の「エネルギー」を。』というフレーズが続きます。
一見すると「Old&New」に見間違えてしまうこちらのキャッチコピー、実はそれも計算ずくのように思えます。
国内で初めてアルミサッシを製造し、サッシ類を主力製品とする大手建材メーカー、不二サッシのキャッチコピーです。
 
主力製品であるサッシを連想させる「窓」というキーワードを、現在から未来への境界(出口)として用い、ありふれた「未来」という表現を使わずに、将来性や期待感といったものを感じさせる秀逸なキャッチコピーとなっています。
心地よい余韻を残す、印象的なキャッチコピーです。
創業から約140年の歴史を持つセイコー。一貫して時計の買い取りと修繕からスタートし、時計の製造・販売で事業を大きくしてきました。
 
実は、眼鏡メーカーとしても90年以上の歴史を持っていますが、時計と眼鏡に共通したフレーズではなく、ダイレクトに時計を連想させるようなキャッチコピーをつけたのは、自社の事業ドメインを時計分野と認識していることの表れでもありそうです。
鉛筆やボールペン、消しゴム、のりなどの文房具メーカーであるトンボの100周年記念サイトに掲載されたキャッチコピーです。社名のトンボは、製造していた鉛筆につけていたマークのなかから選ばれたもので、ほかに工場と橋のマークがあったといいます。
 
キャッチコピーは、社名になっている昆虫のトンボと、製品ジャンルである文房具の両方にかかっていて、「人間=お客様」と読み取れます。印象深くあたたかみのある秀逸なキャッチコピーです。
船舶用の燃料油や潤滑油、部品、船用品類などの販売を主事業とする商船三井グループの商船三井テクノトレード株式会社のコーポレートサイトに掲載されているキャチコピーです。
 
船舶向け製品・サービスを手がける同社の事業ドメインを示しつつ、それが船員のサポートにつながるという社会的意義、さらには地球全体を考えた事業展開を行っているということやSDGsへの取り組みまでも示唆するようなキャチコピーとなっています。
 
同社の事業エリアが国境を超えたものであることから、英語によるキャチコピーもしっくりきています。
人材派遣事業を手がけるヒューマンステージ株式会社の運営する人材派遣サービス総合サイト「Human Stage」のトップページに掲載されているキャッチコピーです。
キャッチコピーの下には、日本語で「私らしくいれる場所(ステージ)へ。」と添えられています。
 
求職者に対し、自分らしく働ける職場を見つけられそうだという期待感を示しつつ自社名を盛り込むことで社名の認知にもつながるキャッチコピーです。
エンターテインメント事業を中心に手がけるバンダイナムコグループのCSR(企業の社会的責任)ステートメントとなっているのがこちらのキャッチコピーで、日本語で「楽しみながら、楽しい未来へ。」と添えられています。
 
エンターテインメント事業を展開する企業らしく、未来のために行うCSR活動のプロセスすらも楽しもうという意志が感じられます。
オンラインフィットネスサービス「buddies」のWebサイト上に掲載されているキャッチコピーです。
 
「Inspire」と「Fire」で韻を踏んでおり、フィットネスサービスでありながら、フィジカルに関する英単語が使われていないという、かなりひねったキャッチコピーです。
リゾート事業やフィットネス事業を手がけるアルペングループのコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
キャッチコピーを直訳すると「人生は野原だ」となりますが、「野原(=自然)から離れては生きていけない」といった意訳ができ、同社の事業が人々の人生に欠かせないものであるということを訴求しています。
住友生命保険のグループ企業のSIerであるスミセイ情報システムのキャッチコピーです。 日本語で「お客さまの次のニーズに共感し、将来への安心をお届けする」と添えられています。
 
日本語の補足がないとちょっと意図が伝わりにくいキャッチコピーではありますが、「i」を「!」を逆さまにしたもので表現していたり、「With your」は明朝体、「Next」はゴシック体で表記するなど、遊び心やこだわりの感じられるキャッチコピーとなっています。
家庭用、工業用手袋のメーカーであるショーワグローブのグローバルサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
グローバルサイトであることもあり、日本のWebサイトのキャッチコピーに比べると長目ですが、「ANYTHING」と「EVERYTHING」で韻を踏んでいるなど、凝ったものとなっています。
意味としても、顧客の物づくりに寄り添うメッセージとなっており、好感が持てます。
保育園や学童クラブ、児童館などの運営を手がけるJPホールディングスグループの採用サイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
キャッチコピーに使われている「WORK」は、一見、求職者が求めている「仕事」を表すようでいて、実際の意味としては、就職後、職場となる保育の場ではチームワークが求められ、それが成功すると運営がうまく回るという意味で使われています。
人のために動ける資質を求めているというメッセージが伝わってきます。
野菜や果物に付着した農薬や細菌を特許製法の高品質ミネラルイオン水で除去してキレイにする「FOODALIVE」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
「WASH BEFORE WASHING」は「洗う前に洗う」となり、なぞなぞのようなキャッチコピーですが、それだけにどんな商品なのかユーザーの興味を引くものになっています。
同商品の特殊性とマッチした秀逸なキャッチコピーといえます。
熊本県にあるハワイアンカフェ「Aolani(アオラニ)」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
キャッチコピーを日本語訳すると「青い空に浮かんだ雲のように気持ちが良い」となり、一見、何のWebサイトなのかと不思議に思えますが、そんな風に快適に過ごせるカフェである点を訴求しています。
英語のキャッチコピーでよく使われる単語の一つが「Value」ですが、こちらのキャッチコピーでは、ただ新しい価値ではなく真の価値を追求するという同社の姿勢が伺え、簡単な英単語のみで構成されながら、オリジナリティやメッセージ性の高さで秀逸なキャッチコピーです。
デジタルとリアルが融合した次世代型テーマパーク「Little Planet(リトルプラネット)」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
砂遊びや紙相撲、影絵遊びやボールプールといった昔ながらの遊びが最新デジタル技術によって生まれ変わっているという同テーマパークが、子どもたちの成長を促すというメッセージが伝わってきます。
建材の卸売を手がける清水宇蔵商店のコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
英単語が2つ、スラッシュを挟んで並べられた、シンプルながら一風変わった印象のキャッチコピー。 ただ、「仕事が証明になる」との意味は伝わってきます。
 
明治2年創業の同社歴史を知ると、さらに重みを持つ秀逸なキャッチコピーです。
映像や光、テクノロジーを用いて開発を行うクリエイティブチーム「aircord」のコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
「経験を超えろ」という尖ったキャッチコピーとリンクするような先進的なクリエイティブによるプロモーション実績を多数持つ企業です。
プロモーション事業とソリューション事業を手がける株式会社ユニメディアのコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
「CONNECTING WOW」は、「感動を、つなげる」という意味で、同社のコーポレートスローガン。
一目では意味が伝わらずとも印象に残るキャッチコピーとなっています。
ブランドコンサルティングファーム「SIMONE」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
実際のWebサイト上では「Company」の部分が自動で「People」「World」「Society」「Business」と切り替わる仕様になっており、一つで5パターンのキャッチコピーを兼ねています。
いずれも同社のデザイン力による存在意義を強く訴求しています。
「ゆらぎ」をテーマにしたフレグランスブランド「wonde」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
最後の「onde」は「波」を表す言葉だそうで、同ブランドのスペルと重なり、印象的です。
兵庫県姫路市にあるヘアサロンMADAのWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
同サロンのコンセプトは「あなたらしさに寄り添い、あなたの魅力を引き出す」とあり、これをうまく表現したキャッチコピーだといえます。
化成品事業、車両事業、不動産事業を手がける関西化成品輸送のコーポサイトに掲載されているキャッチコピーです。
日本語で「いい時も悪い時も常に挑戦し続ける。それが私たち最大の強み。」と添えられています。
 
どちらかというと、対外的に同社の強みを訴求するというより、社内向けに鼓舞する意味合いの強いキャッチコピーです。
販売促進業務を中心とするリテールサポートサービスを手がけるアイドママーケティングコミュニケーションのWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
同社のソリューションが価値を生むという点を訴求しています。
業界別に秀逸なキャッチコピーをご紹介してきました。それぞれの業界ごとにカラーが表れていたのではないでしょうか。
 
キャッチコピーを作ろうと思うと、つい「未来」「明日」「イノベーション」といったワードを入れたくなるものですが、これらは非常に多くの企業で使用されているため、安易に採用するとオリジナリティの低い陳腐なキャッチコピーになってしまいます。
 
まずは、自社の事業ドメインについて掘り下げて本質を掴み、社内外に伝えたいメッセージを検討しからキーワード決めてみてはいかがでしょうか。
 
近年のキャッチコピーには、通常なら漢字で書くところをあえてひらがなやカタカナにする、最後に「。」をつけるといった傾向が見られます。こうした表現のトレンドに乗っかるか、あえて避けるかという点も、各社の戦略次第というところでしょう。
 
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キャッチコピーは、広告・広報のクリエイティブのうちのほんの一部に過ぎませんが、短い一行にさまざまな意味や思い、メッセージを込めることができますし、受け取る側の印象も文字や記号ひとつが変わるだけで大きく変化します。
キャッチコピー作成の際は、ぜひ、細かい部分にまでこだわってみてください。
製造業の秀逸なキャッチコピー【10選】の好評を受けて、今回は、製造業以外にもさまざまな業界から大手企業の秀逸なキャッチコピーを集めてご紹介します。ボリュ ームも増量して60選へ。
 
Webサイト制作や広告出稿などで、キャッチコピーを作成しなければならないマーケティングご担当者様のご参考になれば幸いです。
※キャッチコピーづくりの際に役立つバリュープロポジションの資料もご用意しました。
ぜひ本記事と併せてご活用ください!
>バリュープロポジションの作り方
旅客・運輸業界の大手企業のキャッチコピーを4つご紹介します。
JR東日本が発行するICカード「Suica」のキャッチコピーです。
導入当初の利用可能エリアは首都圏エリアのみでしたが、私鉄やバスとの相互利用を拡大していき、2019年4月現在では、北海道から九州地方まで日本の広範囲に広がっています。
こうした利用エリアの拡大と利便性を端的に表したわかりやすいキャッチコピーとなっています。
東京都・埼玉エリアに路線を持つ西武鉄道を中心に、バス、タクシー事業や遊園地・スキー場、ホテルなどの運営、不動産事業などを手がける西武ホールディングスのキャッチコピーです。
 
企業ドメインである旅客をキーとして、利用者の快適性や利便性、娯楽性などの実現を一言で表す秀逸なキャッチコピーとなっています。
海運業の大手、商船三井のキャッチコピーです。鉄鉱石、石炭、穀物、原油、液化天然ガスといった原料から石油精製品、液体化学製品、自動車などの製品類を船で運搬しています。
 
「うねり」には、海の波と時代の変化がかけ合わされていると思われ、困難を好機に変える意思が感じられます。
同社のサービスを使うことがユーザー企業のチャンスにつながるというメッセージと、同社自身の抱負を併せ持つキャッチコピーとなっています。日本でもっとも長い国内線と国際線の歴史を持つ日本航空(JAL)のキャッチコピーです。
企業のキャッチコピーで、「未来」「明日」はよく使われるキーワードですが、飛行機の翼と未来へはばたくイメージを見事に重ね合わせています。
情報通信業界の大手企業のキャッチコピーを2つご紹介します。
先進的な業界なだけあって、未来を感じさせるキャッチコピーが多いようです。
大手携帯電話キャリアのNTTドコモのキャッチコピーです。
キャッチコピーだけでは事業ドメインが伝わってきませんが、先進的なサービスをいち早く提供し、業界スタンダードを取っていくのだという強い企業姿勢が感じられるキャッチコピーです。
日本の最大手シンクタンクである野村総合研究所(NRI)のキャッチコピーです。
「未来創発」は同社の造語で「思いがけない新しいビジネスモデルを次々と生み出す」という意味。同社の姿勢を表しているといいます。
四字熟語のようで印象に残るキャッチコピーとなっています。
卸売業界(総合商社)のキャッチコピーを2つご紹介します。
日本の五大商社の一つである三菱商事のキャッチコピーです。
「未来」の意味が「つぎ」に込められています。一見するとメーカーのようなキャッチコピーですが、天然ガスから食品まで幅広い商材を扱う総合商社である自負と、卸売業を通して社会を変えるという意思が込められていると思われます。
大手総合商社の伊藤忠商事のキャッチコピーです。
こちらも日本の五大商社の一つですが、キャッチコピーは「商社」としての自覚が存分に現れており、三菱商事のキャッチコピーとは対照的なのが興味深い点です。
「ひとりの商人」は、伊藤忠商事の従業員という意味にも、伊藤忠商事の法人格という意味にも取れます。扱う商材がさまざまな分野、さまざまな用途に利用されていることが伝わってきます。
小売業界のキャッチコピーを2つご紹介します。
2社とも、低価格帯の商品を中心に扱う企業ですが、キャッチコピー方向性は大きく異なっています。
ユニクロなどを展開する衣料小売大手ファーストリテイリングのキャッチコピーです。
カジュアル衣料の常識を買え、グローバル企業として成長を続ける同社を表現した秀逸なキャッチコピーだといえます。 
ちなみに、会長兼社長の柳井 正氏は、2019年の世界長者番付で41位、国内では1位を獲得しました。
 
【参考記事】
食料品、家庭用品、衣料品などの小売チェーン西友のキャッチコピーです。
安さを強調しつつ、品質の高さもアピールする絶妙なキャッチコピーとなっています。
同社はほかにも「カカク、ヤスク」「ゼッタイ鮮度」「サゲイスト」といった強烈なキャッチコピーを多数、輩出しています。
建設業界の大手企業のキャッチコピーを2つご紹介します。
200年以上の歴史を持つ大手ゼネコン清水建設のキャッチコピーです。
キャッチコピーからは建設業であることがわかりませんが、建設の様子を写した映像や画像と組み合わせる前提で作られていると思われます。
 
「未来」のイメージを「子ども」に託してうまく表現された秀逸なキャッチコピーです。
木材・建材事業、住宅・不動産事業を柱とする住友林業株のキャッチコピーです。
売上比率は木材・建材事業から住宅・不動産事業へとシフトしてきているようですが、キャッチコピーで、木との密接な関係を維持していく姿勢をアピールしています。
通信教育、出版事業のほか介護事業も手がけるベネッセコーポレーションのキャッチコピーです。
 
辞書をひくとわかりますが、「よい」には善悪や優劣意外にも「美的に優れている」「人柄が好ましい」など、たくさんの意味があります。ひらがなで「よく」と表現することで、すべての意味のよいを含め、各事業分野においてそうした「よい」人生のための商品・サービスを提供することをうたっていると考えられます。
 
“「」”(かぎ括弧)がついている点からこだわりが感じられ、単語(名詞)として扱っているような印象も受けます。
郵政民営化で誕生した国内生命保険会社大手のかんぽ生命が2016年から使用しているキャッチコピーです。
 
同社の主力保険は、終身医療保険や歳満期養老保険、年金保険といった「長生き」「人生」に深く関わる保険が多く、人生に対する希望をイメージさせるキャッチコピーとマッチしています。
J-POWERの愛称で知られる電源開発のキャッチコピーです。
ダジャレ系のキャッチーなコピーで親しみやすさを狙ったものと思われます。競合他社と重複しにくいので、敷居を下げたい場合はダジャレ系のキャッチコピーを作るのはおすすめです。
漁業・水産加工や食品製造を行うマルハニチロのキャッチコピーです。
グループスローガンは「世界においしいしあわせを」で、世界各国150ヵ所にグループ会社を持つグローバル企業としての自負が読み取れます。 
コーポレートサイトのトップページには、ほかにも「つながる、幸」「とどく、幸」と、海の幸を扱うこと、物流事業とをかけたキャッチコピーが掲載されています。
「居食屋 和民」などを展開するワタミのキャッチコピーです。
外食産業を中心に、農業、介護事業、人材開発・教育事業なども手がけており、すべての事業に共通する思いが込められていると考えられます。
 
過去にはブラック企業として取り上げられ、労使に関する問題を抱えていたことをふまえると、従業員と企業の関係も含めて考案されたものなのかもしれません。
ここからは、製造業の大手企業のキャッチコピーを製品分野別にご紹介します。 まずは食品から。
うま味調味料「味の素」をはじめアミノ酸を核とする事業展開で、中心となる食品事業のほか、アミノ酸事業、医薬事業を手がける味の素のキャッチコピーです。
 
英語のキャッチコピーではありますが、わかりやすい単語と語呂の良さでキャッチーなものに仕上がっています。
マヨネーズなどの調味料を生産する食品メーカー、キユーピーのキャッチコピーです。
主力製品である調味料が使われる場である食卓を家族で囲むような情景が浮かびます。シンプルながら印象的で覚えやすい秀逸なキャッチコピーです。
サッポロ生ビール黒ラベルのキャッチコピーです。
サッポロビールの星のマークと、アルコールが飲めるようになり、おいしく感じられるようになる大人になっても、丸くなるなというシャレの効いたメッセージが込められた文句なく秀逸なキャッチコピーです。
醤油を主力製品とする食品メーカー、キッコーマンのキャッチコピーです。
食品関連企業のキャッチコピー作りでは一番に候補に挙がってくる「おいしい」のキーワードですが、安易に使用するとオリジナリティのないキャッチコピーになりがちです。
陳腐にならずに企業の姿勢が伝わり、余韻を残す秀逸なキャッチコピーだといえます。
加工食品や水産・畜産事業を手がけるニチレイのキャッチコピーです。
上でご紹介したキッコーマンのキャッチコピーとおなじ「おいしい」から始まり、構造もよく似ていますが、受ける印象はかなり異なります。
 
冷凍食品を中心とする加工食品を主力とするニチレイの事業ドメインを考えると、特色のよく現れた秀逸なキャッチコピーといえます。
機械製品のメーカー3社のキャッチコピーをご紹介します。
建設機械・鉱山機械を生産する小松製作所から2つのキャッチコピーをご紹介します。
 
1つ目のキャッチコピーは、同社の機械が、現場のお客様の声からできたことを表現したものです。機械というと冷たい印象を受けますが、人のために作られた人のための機械なのだということをアピールし、温かみや親しみやすさを狙っています。
 
2つ目のキャッチコピーは、同社の機械が、単なるモノにとどまらず、一緒に仕事をする仲間として有用であることを訴求しています。
農業用トラクターや水処理装置などを主力製品とする機械製品のメーカー、クボタのキャッチコピーです。
同社の製品が、数々の課題解決に活用できることをうまく訴求した秀逸なコピーです。
ちなみに、ブランドステートメントは、For Earth, For Lifeとなっています。
トヨタグループの大手機械・自動車部品製造会社、ジェイテクトの採用サイトのキャッチコピーです。ほかに「兄よ、ジェイテクトが、ヒーロー用変身スーツを開発したらしい。」など、就活中の妹から兄への質問のかたちを借りて、ジェイテクトの概要を紹介していく形式。
大手ながら知名度がそれほどないことを逆手に取ったうまい企画です。
大手車メーカーのキャチコピーを2つご紹介します。
個性的なデザインと機能性の高さから、コアな車ファンの支持を集める自動車メーカー、マツダのキャッチコピーです。
 
マツダは、戦後、低価格の乗用車「クーペ」の人気やロータリーエンジン搭載車の量産成功の後、バブル最盛期に新販売体制の失敗からの低迷期を経て、2010年、すべての人に「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」を届けるというコンセプトのもと新技術開発に取り組み、日本を代表するスポーツカー「ロードスター」をヒットさせています。
 
シンプルながら、車を運転する喜びをイメージさせる秀逸なキャッチコピーとなっています。
フォルクスワーゲン(ビートル)を始め、現在は傘下に入っているアウディやロールスロイス、ポルシェなどの輸入販売を手がけているフォルクスワーゲングループジャパンのキャッチコピーです。
 
前述のマツダのキャッチコピーと同様、車の運転と楽しいイメージを組み合わせたキャッチコピーながら、カタカナ表記に絵文字を組み合わせ、親しみやすさとキャッチーさを前面に出しています。
化学製品メーカーから2つのキャッチコピーをご紹介します。
住友グループの総合化学メーカーで、国内でNo.2の大手企業である住友化学のキャッチコピーです。住友化学では、石油化学製品やエネルギー・機能材料、半導体、医薬品などを製造販売しています。
 
キャッチコピーから化学(もしくは科学)関連企業であること、身近なところで使われる製品を扱っていることがうかがえるコピーとなっています。
ひらがなの使用により、やわらかさを出すとともに、「かがく」には科学の意味も込めたのではないかと考えられます。
 
ちなみに、コーポレートスローガンは、「豊かな明日を支える 創造的ハイブリッド・ケミストリー」です。
生理用品や紙おむつでおなじみのユニ・チャームのキャッチコピーです。ベビーケア、フェミニンケア、ヘルスケア関連製品では、日本国内のみならずアジアでシェアNo.1の大手企業であるユニ・チャーム。
 
肌に直接触れる製品が多いことからか、「やさしさ」というワードが2回使われ強調されています。韻を踏む効果も生まれています。
 
社長の高原 豪久氏は、2019年の世界長者番付で365位、国内では4位を獲得しました。
 
【参考記事】
医薬品メーカーの大手企業から2社のキャッチコピーをご紹介します。
国内で第3位、世界で第20位の医薬品メーカー大手の第一三共のキャッチコピーです。第一三共本体は医療用医薬品に特化しており、一般薬などはグループ企業である第一三共ヘルスケアが手がけています。一般薬では「ロキソニンS」「ガスター10」などが知られています。
 
「イノベーションに情熱を。ひとに思いやりを。」は、正確にはキャッチコピーではなく企業スローガン。2005年9月に三共株式会社と第一製薬株式会社とが経営統合したのを皮切りに、2006年4月にゼファーマの子会社化、2008年6月に印ランバクシー・ラボラトリーズ社を買収したものの、印サン・ファーマ社に事業譲渡と、度重なるMAを経て、国内外に30社以上のグループ会社を持つグローバル企業として成長しました。
 
2012年に全世界共通で「Passion for Innovation. Compassion for Patients.」となり、日本では「イノベーションに情熱を。ひとに思いやりを。」の翻訳版が使われています
がん治療用を中心に、骨・関節、腎臓などの医療機関向け医薬品を主力とする医薬品メーカー、中外製薬。タミフルの発売元でもあります。
 
多くの企業がキャッチコピーに採用するワード「イノベーション」を日本語に置き換え、かつ、社会的なミッションも盛り込んでいます。
 
こちらもキャッチコピーではなく事業哲学となります。ちなみに、スローガンは「創造で、想像を超える。」で、こちらも秀逸。
電気機器メーカー大手企業から2つのキャッチコピーをご紹介します。
ベルトのバックルの発明から金属加工業として創業し、シャープペンシルの発明、国産テレビ第一号の発売、業界初の日本語ワープロ「書院」や業界初のカメラ付き携帯電話の発売など、画期的な製品を生み出し消費者に支持されてきたシャープのキャッチコピーです。
 
シャープといえば、「目の付けどころが、シャープでしょ。」が長年、使用されてきましたが、2010年1月から「目指してる、未来がちがう。」が使われ始め、現在は「Be Original.」が使われています。
 
創業者である早川徳次氏の「まねされる商品をつくれ」という精神を表した秀逸なキャッチコピーだといえます。
 
英語表記のキャッチコピーを検討する際は、前述のマツダの「Be a Driver.」やシャープの「Be Original.」のような命令形スタイルをまねるのもひとつの手です。
事務機器、光学機器を主力製品とするメーカー、リコーのキャッチコピーです。
 
複写機でカラー、モノクロとも国内トップシェアであり、小型複合機やファクスでも高いシェアを持つなど、OA機器に強みを持つことから、BtoBを意識したキャッチコピーを採用していると思われます。
 
「進化する」から、複写機のデジタル化で先陣を切ったとの自負もうかがえます。
マッキントッシュやポール・スチュワートなどのブランドを持つアパレルメーカー、三陽商会のキャッチコピー。2013年に設立70周年を迎えたことを機に、今後の方向性を社内外に示すために策定されました。
 
「timeless」には、永久の、時代を超越したという意味があり、時代を超えて残るような本当に良い衣料品をつくっていくという同社の姿勢が伝わってくるキャッチコピーです。
国内最大手の封筒メーカーで、シェア2割強を持つイムラ封筒のキャッチコピーです。
トップシェアを持つ大手企業のものとは思えないほど尖った表現で、一度見たら忘れられない強烈さを放っています。
 
Give&Give&Giveには「全ての人に最高の付加価値を届け続ける」というフレーズが続き、同社の業務に対する決意を込めたキャッチフレーズなのだということがわかります。
 
創業から100年以上の歴史のなかでペーパーレス化という大きな困難を経験しながら、業界で唯一の上場企業としてトップシェアを守っている同社のアグレッシブな姿勢が伝わってくる秀逸なキャチコピーです。
TVCMなどで♪ココロも満タンに コスモ石油♪のサウンドロゴがおなじみのコスモエネルギーホールディングスのコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
Oil&Newの後ろには、『石油のすべてを。次の「エネルギー」を。』というフレーズが続きます。
一見すると「Old&New」に見間違えてしまうこちらのキャッチコピー、実はそれも計算ずくのように思えます。
国内で初めてアルミサッシを製造し、サッシ類を主力製品とする大手建材メーカー、不二サッシのキャッチコピーです。
 
主力製品であるサッシを連想させる「窓」というキーワードを、現在から未来への境界(出口)として用い、ありふれた「未来」という表現を使わずに、将来性や期待感といったものを感じさせる秀逸なキャッチコピーとなっています。
心地よい余韻を残す、印象的なキャッチコピーです。
創業から約140年の歴史を持つセイコー。一貫して時計の買い取りと修繕からスタートし、時計の製造・販売で事業を大きくしてきました。
 
実は、眼鏡メーカーとしても90年以上の歴史を持っていますが、時計と眼鏡に共通したフレーズではなく、ダイレクトに時計を連想させるようなキャッチコピーをつけたのは、自社の事業ドメインを時計分野と認識していることの表れでもありそうです。
鉛筆やボールペン、消しゴム、のりなどの文房具メーカーであるトンボの100周年記念サイトに掲載されたキャッチコピーです。社名のトンボは、製造していた鉛筆につけていたマークのなかから選ばれたもので、ほかに工場と橋のマークがあったといいます。
 
キャッチコピーは、社名になっている昆虫のトンボと、製品ジャンルである文房具の両方にかかっていて、「人間=お客様」と読み取れます。印象深くあたたかみのある秀逸なキャッチコピーです。
船舶用の燃料油や潤滑油、部品、船用品類などの販売を主事業とする商船三井グループの商船三井テクノトレード株式会社のコーポレートサイトに掲載されているキャチコピーです。
 
船舶向け製品・サービスを手がける同社の事業ドメインを示しつつ、それが船員のサポートにつながるという社会的意義、さらには地球全体を考えた事業展開を行っているということやSDGsへの取り組みまでも示唆するようなキャチコピーとなっています。
 
同社の事業エリアが国境を超えたものであることから、英語によるキャチコピーもしっくりきています。
人材派遣事業を手がけるヒューマンステージ株式会社の運営する人材派遣サービス総合サイト「Human Stage」のトップページに掲載されているキャッチコピーです。
キャッチコピーの下には、日本語で「私らしくいれる場所(ステージ)へ。」と添えられています。
 
求職者に対し、自分らしく働ける職場を見つけられそうだという期待感を示しつつ自社名を盛り込むことで社名の認知にもつながるキャッチコピーです。
エンターテインメント事業を中心に手がけるバンダイナムコグループのCSR(企業の社会的責任)ステートメントとなっているのがこちらのキャッチコピーで、日本語で「楽しみながら、楽しい未来へ。」と添えられています。
 
エンターテインメント事業を展開する企業らしく、未来のために行うCSR活動のプロセスすらも楽しもうという意志が感じられます。
オンラインフィットネスサービス「buddies」のWebサイト上に掲載されているキャッチコピーです。
 
「Inspire」と「Fire」で韻を踏んでおり、フィットネスサービスでありながら、フィジカルに関する英単語が使われていないという、かなりひねったキャッチコピーです。
リゾート事業やフィットネス事業を手がけるアルペングループのコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
キャッチコピーを直訳すると「人生は野原だ」となりますが、「野原(=自然)から離れては生きていけない」といった意訳ができ、同社の事業が人々の人生に欠かせないものであるということを訴求しています。
住友生命保険のグループ企業のSIerであるスミセイ情報システムのキャッチコピーです。 日本語で「お客さまの次のニーズに共感し、将来への安心をお届けする」と添えられています。
 
日本語の補足がないとちょっと意図が伝わりにくいキャッチコピーではありますが、「i」を「!」を逆さまにしたもので表現していたり、「With your」は明朝体、「Next」はゴシック体で表記するなど、遊び心やこだわりの感じられるキャッチコピーとなっています。
家庭用、工業用手袋のメーカーであるショーワグローブのグローバルサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
グローバルサイトであることもあり、日本のWebサイトのキャッチコピーに比べると長目ですが、「ANYTHING」と「EVERYTHING」で韻を踏んでいるなど、凝ったものとなっています。
意味としても、顧客の物づくりに寄り添うメッセージとなっており、好感が持てます。
保育園や学童クラブ、児童館などの運営を手がけるJPホールディングスグループの採用サイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
キャッチコピーに使われている「WORK」は、一見、求職者が求めている「仕事」を表すようでいて、実際の意味としては、就職後、職場となる保育の場ではチームワークが求められ、それが成功すると運営がうまく回るという意味で使われています。
人のために動ける資質を求めているというメッセージが伝わってきます。
野菜や果物に付着した農薬や細菌を特許製法の高品質ミネラルイオン水で除去してキレイにする「FOODALIVE」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
「WASH BEFORE WASHING」は「洗う前に洗う」となり、なぞなぞのようなキャッチコピーですが、それだけにどんな商品なのかユーザーの興味を引くものになっています。
同商品の特殊性とマッチした秀逸なキャッチコピーといえます。
熊本県にあるハワイアンカフェ「Aolani(アオラニ)」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
キャッチコピーを日本語訳すると「青い空に浮かんだ雲のように気持ちが良い」となり、一見、何のWebサイトなのかと不思議に思えますが、そんな風に快適に過ごせるカフェである点を訴求しています。
英語のキャッチコピーでよく使われる単語の一つが「Value」ですが、こちらのキャッチコピーでは、ただ新しい価値ではなく真の価値を追求するという同社の姿勢が伺え、簡単な英単語のみで構成されながら、オリジナリティやメッセージ性の高さで秀逸なキャッチコピーです。
デジタルとリアルが融合した次世代型テーマパーク「Little Planet(リトルプラネット)」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
砂遊びや紙相撲、影絵遊びやボールプールといった昔ながらの遊びが最新デジタル技術によって生まれ変わっているという同テーマパークが、子どもたちの成長を促すというメッセージが伝わってきます。
建材の卸売を手がける清水宇蔵商店のコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
英単語が2つ、スラッシュを挟んで並べられた、シンプルながら一風変わった印象のキャッチコピー。 ただ、「仕事が証明になる」との意味は伝わってきます。
 
明治2年創業の同社歴史を知ると、さらに重みを持つ秀逸なキャッチコピーです。
映像や光、テクノロジーを用いて開発を行うクリエイティブチーム「aircord」のコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
「経験を超えろ」という尖ったキャッチコピーとリンクするような先進的なクリエイティブによるプロモーション実績を多数持つ企業です。
プロモーション事業とソリューション事業を手がける株式会社ユニメディアのコーポレートサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
「CONNECTING WOW」は、「感動を、つなげる」という意味で、同社のコーポレートスローガン。
一目では意味が伝わらずとも印象に残るキャッチコピーとなっています。
ブランドコンサルティングファーム「SIMONE」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
実際のWebサイト上では「Company」の部分が自動で「People」「World」「Society」「Business」と切り替わる仕様になっており、一つで5パターンのキャッチコピーを兼ねています。
いずれも同社のデザイン力による存在意義を強く訴求しています。
「ゆらぎ」をテーマにしたフレグランスブランド「wonde」のWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
最後の「onde」は「波」を表す言葉だそうで、同ブランドのスペルと重なり、印象的です。
兵庫県姫路市にあるヘアサロンMADAのWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
同サロンのコンセプトは「あなたらしさに寄り添い、あなたの魅力を引き出す」とあり、これをうまく表現したキャッチコピーだといえます。
化成品事業、車両事業、不動産事業を手がける関西化成品輸送のコーポサイトに掲載されているキャッチコピーです。
日本語で「いい時も悪い時も常に挑戦し続ける。それが私たち最大の強み。」と添えられています。
 
どちらかというと、対外的に同社の強みを訴求するというより、社内向けに鼓舞する意味合いの強いキャッチコピーです。
販売促進業務を中心とするリテールサポートサービスを手がけるアイドママーケティングコミュニケーションのWebサイトに掲載されているキャッチコピーです。
 
同社のソリューションが価値を生むという点を訴求しています。
業界別に秀逸なキャッチコピーをご紹介してきました。それぞれの業界ごとにカラーが表れていたのではないでしょうか。
 
キャッチコピーを作ろうと思うと、つい「未来」「明日」「イノベーション」といったワードを入れたくなるものですが、これらは非常に多くの企業で使用されているため、安易に採用するとオリジナリティの低い陳腐なキャッチコピーになってしまいます。
 
まずは、自社の事業ドメインについて掘り下げて本質を掴み、社内外に伝えたいメッセージを検討しからキーワード決めてみてはいかがでしょうか。
 
近年のキャッチコピーには、通常なら漢字で書くところをあえてひらがなやカタカナにする、最後に「。」をつけるといった傾向が見られます。こうした表現のトレンドに乗っかるか、あえて避けるかという点も、各社の戦略次第というところでしょう。
 
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キャッチコピーは、広告・広報のクリエイティブのうちのほんの一部に過ぎませんが、短い一行にさまざまな意味や思い、メッセージを込めることができますし、受け取る側の印象も文字や記号ひとつが変わるだけで大きく変化します。
キャッチコピー作成の際は、ぜひ、細かい部分にまでこだわってみてください。