UXデザインとは、ユーザー体験を設計することです。
 
モノがあふれ、機能や価格だけでは差別化が困難になってきている現代において、消費者は商品・サービスを通して得られる「体験」を重視して購入する商品・サービスを選ぶようになってきています。
 
UXデザインは、Web制作やアプリ開発、システム開発を中心とする商品・サービスの企画・開発の場面で用いられることが多い言葉ですが、これからの時代はUXが重視されます。マーケターの皆さんもこの機会にUXデザインの知識を身につけておきましょう。
 
本コラムでは、UXデザインの基礎知識や事例のほか、さらに深くUXデザインの知識を身につけるためのセミナーや本もご紹介します。
 
【関連記事】
UXデザインとは?発注者も知っておきたいホームページ制作の基礎知識目次
1 UXデザインとは
9 まとめ
UXデザインとは、UX(User Experience、ユーザーエクスペリエンス)、つまり、ユーザー体験をデザインすることです。ここでいうデザインとは「ビジュアルを作る」という意味ではなく「設計する」という意味で使われています。
UXと似た言葉にUIがあります。
UIとは、User Interface(ユーザインタフェース)の略で、コンピュータなどの機器と利用者との境界・接点となる部分、窓口を指します。
たとえば、Webサイトにアクセスしたときにが免状に表示されている情報がそうです。
 
UXを設計した上で、これにふさわしいUI(User Interface、ユーザーインターフェース)を設計するという流れで開発が進められます。
「UXデザイン」は抽象的な言葉なので、普段から仕事などでUXデザインに関わっているわけでもなければ、なかなか身近に感じられないことでしょう。
 
ここでは、わかりやすくUXデザインの事例をご紹介しながら、UXデザインとは何かを掘り下げてみます。
画像引用:LINE
 
スマホの普及とともにSNSの代表格として台頭したLINEは、UXデザインに注力し、サービスを開発・改善されています。
 
従来、モバイルでのコミュニケーション手段だったメールのように、メッセージが1件ずつ受信箱に格納されているのを確認する必要がなく、相手から届いたメッセージと自分の送ったメッセージが時系列で表示されるUIには、手軽にメッセージを確認できるだけでなく、会話の流れも把握できるという利便性があります。
 
月間アクティブユーザー数が8,000万人以上(2019年10月現在)と、日本国内での利用者がもっとも多いSNSに成長しましたが、この影にもUXデザインが健闘しています。LINEのサービス提供開始当初、世の中のWebサービスはほとんど、利用のために会員登録が求められました。
しかし、これを「スマートフォンから会員登録させるのはハードルが高い」と判断した同サービスのデザインチームでは、会員登録やログインを不要にしました。その結果、「友達を誘いやすい」とクローズドなコミュニティが拡大していき、ユーザー数が爆発的に増えました。
 
また、LINEの代名詞ともいえるスタンプについても、送信前に「これを送信しますか?」といった確認を省くことで、リアルな会話に近い体験がデザインされています。
画像引用:クックパッド
 
レシピを投稿・閲覧できる料理コミュニティサイトであるクックパッドでも、UXデザインを重視した改善や新機能開発が行われています。
 
たとえば、定期的にユーザーインタビューを実施し、デザイナーやエンジニアが同席して課題を探り、ユーザーが料理を作りたくなるようなサービスがどんなものかと試行錯誤しているといいます。
 
ユーザーが抱える課題(夕飯の献立、使い切らなければならない食材で作れるレシピ、などでの探索)からスタートし、家族が「おいしい」と喜んでくれるというゴールまでのなかで、「簡単に・手早く」作れるというUXが求められる一方、料理に関してレベルアップできた達成感というUXも存在し、双方を満たせるUXデザインが行われています。
 
後者についてはたとえば、閲覧者に対しては、簡単でおいしそうなレシピの提供から、段階的に難易度の高いレシピを紹介する機能などのアイデアが、投稿者に対してはすでに実装済みの「つくレポ」があり、閲覧ユーザーが投稿者のレシピを試して作った料理の写真と感想を投稿してもらえる機能などが設けられています。
画像引用:SmartNews
 
スマホ専用のニュースアプリであるSmartNewsは、アクティブユーザーを増やすため、アプリをダウンロードした直後のUXデザインの改善に取り組みました。
 
たとえば、SmartNewsではインストール直後はデフォルトのニュースタブが並んでいますが、多数のニュースチャンネルのなかから自分の好みでチャンネルを登録したり削除したりでき、カスタマイズが可能ですが、チャンネル登録の際に操作ミスで意図せず解除してしまうケースがあったといいます。
 
また、最初の段階でプッシュ通知の許可を得ることが翌日以降の継続利用につながるのですが、この許可をどう得るかという課題がありました。
 
そこで、UXデザインを提供する企業の力を借りながら、ユーザーからのヒアリングやユーザーテストを実施し、カスタマージャーニーマップを作成。これに基づき、ユーザーがプッシュ通知を許可するまでのフロー設計、初期の操作の負担を軽減するチュートリアルを、興味を引くようなアニメーション表示することでスキップを回避しながら実装して改善につなげました。
画像引用:LiBz CAREER
 
LiBz CAREERは、仕事もプライベートも大切にしたい女性のための会員制転職サービスです。サービスリリースに当たり、UXデザインを提供する企業の力を借りながら、利用者のスムーズな価値の享受につながるUXデザインと、転職する際に感じがちな不安感を和らげるようなトーン&マナーの設計に取り組みました。
 
その結果、複数あった提供価値を3つまで絞り込み、利用者がサービスに興味を持ち、活用してもらうためのオンボーディングに必要なコミュニケーション設計に注力したといいます。リリースから3年弱で12万人以上のキャリア女性が登録し、現在も会員数は増加しています。
画像引用:TownWiFi
 
TownWiFiは、自動で街中のWiFiに自動で接続してくれるアプリです。サービスの拡大フェーズで新規ユーザー獲得戦略の一つとして海外旅行者への利用促進に取り組むに当たり、UXデザインを提供する企業の力を借りながら、既存ユーザーと、海外旅行者へのインタビューを実施。この結果、新たな顧客層と新たなポジショニング仮説を発見し、海外展開用UXにつなげたといいます。
では、実際にUXデザインに取り組むに当たり、どんな手順を踏めば良いのでしょうか?プロジェクトによって手順は変わってきますが、ここではオーソドックスなものをご紹介します。
まず、ユーザーにしてもらう体験をプランニングするために、ユーザーそのものに関する調査(ユーザーインタビュー、アンケート調査など)、ユーザーが求めているものを探るための調査(ユーザーインタビュー、アンケート調査、アクセス解析など)、自社の製品・サービスに関するブランド調査、市場のなかで自社製品・サービスを優位に立たせるための競合調査などを行います。
 
この結果をふまえて既存のペルソナやカスタマージャナーニーマップを修正します。これらを持たない場合は、この段階で作成します。マーケティングチームと開発チームが連携して行うと良いでしょう。
上記の調査結果、ペルソナ、カスタマージャナーニーマップをもとに製品・サービスの企画を考え、ワイヤーフレーム(遷移図など)を作成します。
 
さらに、プロトタイプ(試作品)を作成し、プロジェクトに関わるメンバーで企画通りの体験ができるかどうかや使い勝手などを検証し、プロトタイプを修正します。
 
この後、実際にプロトタイプをユーザーに体験してもらい、モニタリングや感想のヒアリングを行う「ユーザーテスト」の手順が盛り込まれることもあります。
修正したプロトタイプをもとに、デザインチームがインターフェイスのビジュアルをデザインします。
※プロトタイプの段階でデザインを行うケースもあります。
必要に応じて、社内向け、クライアント向けにプレゼンテーションを行います。内容は、調査結果や企画の意図、デザインの意図など。
クライアントなどからの意見を受けて、製品・サービスを改善し、完成形に仕上げていきます。
上記でおおまかな手順をご紹介しましたが、これらに実際に取り組む際に必要となるスキルは下記のようなものです。
マーケティングが進化してきて「顧客」が重視されるようになり、UXの視点が取り入れられるようになってきました。UXは、あくまでもユーザー視点が優先されますが、ビジネスとして提供する以上、ユーザーに最高の体験をさせられるが、損益はマイナスというわけにはいきません。
 
UXデザインを行ううえでは、「ビジネスモデルとして成立する製品・サービスをつくるために、お金の流れを考えられる」というマーケティングスキルが必要になります。前章でご紹介した手順のなかでは、調査後、企画を行うための分析段階で活かせるスキルです。
マーケティングのなかでもブランディングに携わった経験があるとUXデザインに活かせます。
ブランディング用語に「ブランドエクスペリエンス(ブランド体験)」というものがあります。これは、生活者がブランドを認知し、ブランドに対する感情移入を経て購入、リピート化、ロイヤル顧客になるまでの一連の流れを表す言葉で、UXと似ています。
実践方法としては、プロモーションなど、UXデザインとは異なるアプローチ手法を含むため、ブランド戦略の経験をそのまま使うわけではありませんが、ブランドと生活者(から消費者へ)の関わりの構図や流れを製品・サービスとユーザーの関係に置き換えてイメージできるという意味で活かせるスキルです。
UXデザインは、すべての製品・サービス企画において必要な工程ですが、現在は、Webサービスやアプリの開発シーンを中心に盛り上がりを見せています。
こうした現状を踏まえると、UXデザインを行ううえで、現在提供しているWebサービスをGoogle Analyticsを活用して分析する作業は必須となります。
上記と同様、WebサービスやWebサイトのUXデザインを実践するうえで必要となるスキルです。良いUXデザインを作り上げ、実装しても、ユーザーに見つけてもらえなければ意味がないということです。
手順の最初でご紹介した調査の段階で必要となるスキルです。一般的には、できるだけ情報量を多く引き出すために、Yes/Noで答えられるようなクローズエンドの質問ではなくオープンエンドの質問を用意しておくことが良いとされています。
 
インタビューだけでなく、製品・サービスをテストしているユーザーのモニタリング経験などもあると良いでしょう。
UXデザインに関する理解を深めるために活用したいセミナーや講座、イベントなどをご紹介します。
UXデザインコンサルティング会社えそら合同会社が主催するワークショップです。UIデザインからUXデザインへのステップアップに必要な基礎と実践ノウハウを学べる少人数制の勉強会となっており、UIデザイナーの方におすすめです。
 
■開催日時:2019年10月18日(金) 13:30~15:45(13:15 開場)「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに掲げ、名刺管理アプリを提供するSansan株式会社が主催するカンファレンスです。サービス開発に携わるものづくりのメンバーなどから、ソフトウェア開発やプロダクトマネジメント、UXデザイン、研究開発等のさまざまな分野の成果が公開される予定となっています。
 
■開催日時:2019年10月23日(金)こちらも、UXデザインコンサルティング会社えそら合同会社が主催するワークショップです。同社の代表社員であり、HCD-Net認定人間中心設計専門家の喜多 竜二氏が講師を務め、同社における過去の100を超える事業支援実績の中で培ってきた新規事業アイデアの発想&検証フレームワークが紹介され、ワークショップ形式で体験できるという内容になっています。
 
■開催日時:2019年10月25日(金) 14:30~16:45(14:15 開場)年に一度、世界のUXのカンファレンスを東京で行う「UX DAYS TOKYO」が主催する「UXとはなにか?」「現場でUXを利用する方法」などをテーマとしたワークショップです。
同じ内容のワークショップが1~2ヵ月に1度のペースで開催されており、第55回までに、1,830名以上に受講されています。
 
■開催日時:2019年10月28日(金)デジタルマーケティング戦略の企画・提案~運用を手がける長野県松本市にあるクラウドット株式会社が主催するライトニング・トーク(LT)イベントです。同社では、社内外のクリエイター育成プログラムとして「REWORK」を不定期開催。11月8日(金)には、「デザイン」全般をテーマとするLTイベントが開催されます。ディレクターやUI/UXデザイナーにおすすめのイベントです。
 
■開催日時:2019年11月8日(金) 19:00-22:00UI/UX、フロントエンドなど、業務システムのデザインにまつわる話題が中心の勉強会で、名刺管理アプリを提供するSansan株式会社、インターネットを利用した情報提供サービスや不動産管理、宿泊施設運営などを手がける株式会社トマルバ、家計簿サービスなどを提供する株式会社マネーフォワードが登壇予定。UI/UX、フロントエンドなど、業務システムのデザインにまつわる内容が予定されています。
 
■開催日時:2019年11月13日(水) 19:00-21:30 ※遅れても入場できます先述の「UX DAYS TOKYO」が主催する読書会で、毎回、一見UXやUIデザインに関係がなさそうに見えるけれど、実はUX考え方や知識の基盤を養う大切な本を取り上げられており、11月14日(木)は「Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法(THE LEAN SERIES)」の対象書籍となっています。
 
■開催日時:2019年11月14日(木) 19:00-21:00ユーザビリティテストは本来、ユーザーに依頼して実施するのが一般的ですが、社内で行っても概ねの問題は発見することができます。セルフユーザビリティテスト検定講座は先述の「UX DAYS TOKYO」が主催する講座で、制作者やディレクターやチーフ、取締役と言ったヒエラルキーが存在する企業内でもプロジェクトメンバーや社内でできる簡易的なセルフユーザビリティテストの方法を学ぶことができます。
 
■開催日時:2019年11月15日(金) 19:00-22:00最後にご紹介するのは、自宅やオフィスにいながらにしてレクチャーが受けられるウェビナーです。配信元はデジタルマーケティング事業を手がける株式会社メンバーズ。名前や会社名などを登録すると、26分間の動画を無料で視聴することができます。
 
内容は、「UXデザインとは?(ユーザーエクスペリエンス)」「画面のデザイン(UIデザイン)とはなにが違うの?」といった基礎的な内容で、同社のUW事例の紹介もあります。
資格取得に向けた学習で身につく知識がUXデザインの現場に役に立つことがあります。そんな資格をまとめてご紹介します。
画像引用:ウェブデザイン技能検定
 
Web制作に関連する資格のなかで唯一の国家資格が「ウェブデザイン技能検定」で、合格者には、1級なら厚生労働大臣から、2・3級なら試験を運営するインターネットスキル認定普及協会理事長からウェブデザイン技能士の合格証書が発行されます。
試験は実技と学科から成り、ウェブデザインに関する知識・技能、実務能力が問われます。
画像引用:人間中心設計機構
 
世の中には、まだまだ使いにくいモノやシステムがあり、「人間」を中心に置いた設計を推進していこうというのが「人間中心設計(HCD)専門家 資格認定制度」を提供する人間中心設計機構のねらい。
 
人間中心設計の導入推進能力や後進の育成能力が求められる難易度の高い試験ですが、それだけUXデザイナーとしてのスキルを証明してくれるものとなるでしょう。過去に同資格を取得している職種は、エンジニアや開発者、ユーザビリティ資格者のほか、デザイナーやマーケター、教育者など多岐にわたります。
画像引用:実利用者研究機構
 
国籍、人種、文化を問わず、また、障がい者でも高齢者でも、誰もが使いやすい設備や製品、サービスなどを設計する「ユニバーサルデザイン」。ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格は3級、準2級、2級、準1級、1級の段階があり、各級に合わせた教育プログラムを受講し、終了したうえで検定試験を受験します。
認定者は「ユニバーサルデザインコーディネーター」を名乗ることができます。
新しい職種であるUXデザイナー。UXデザイナーを目指す方も、仕事でUXデザインが求められる方も、著名なUXデザイナーのTwitterをフォローして、UXデザインに関する情報を得たり、感性を磨いたりと参考にしてみてください。
色々考えて、世界の怒りや不満は5つぐらいに集約しそう。もうちょい整理必要だけど。
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) October 15, 2019
・配られた初期手札に不満
・めくった山札に不満
・途中でリカバリがきかない
・ゲーム/ゲーム環境を台無しにされた
・楽しくない
 
UI・UXデザインを手がける株式会社THE GUILDのCEOであり、UX /UIデザイナーでもある深津 貴之氏のアカウントです。
 
直接的なデザインの話はあまりなく、日々のなかで気づいた、人が抱える根源的な問題や、デザイン論など、深いつぶやきが多いです。
最近、UXデザインの原則論やデザイン思考フレームワーク至上主義の話を聞かなくなってきてきたけど、一周回って次のステージに進んだのか、淘汰されたのかどっちなんだろう。
— 坪田 朋 / クラシル (@tsubotax) October 22, 2019
 
レシピ動画サービス 「kurashiru[クラシル] 」 を運営するdely株式会社で2019年7月からCXO(Chief Experience Officer/体験の最高責任者)を務めている坪田。livedoor、DeNAなどで多くの新規事業立ち上げやUIUXデザイン領域を専門とするデザイン組織の立ち上げを経験されています。
 
ツイートは、日々のデザイン業務に直結するような話題が多く、共感したり参考にしたりと大いに役立ちそうです。
UX tools というサイトのサーベイ。デジタルプロダクトに関わるデザイナーは回答すると日本の回答が増えて良いかも。所要時間3分くらい。→https://t.co/nz1Psch8FO
— Hiroki Hosaka (@h0sa) October 17, 2019
 
保坂 浩紀氏は、UXデザイン初学者向けの本『UXデザインのやさしい教本』(出版社: エムディエヌコーポレーション )を監修したUXデザイナーで、メーカーでの一眼レフカメラのUIデザインの担当や、IoTベンチャーでのモーション解析ウェアラブルデバイスと連動スマホアプリ、データ解析Webアプリを横断したUXデザイン担当を経て、現在は、世界10拠点に展開するデジタルプロダクト会社に在されています。
「UX INSPIRATION!」というブログも運営しています。
 
ツイートは、海外のデザイン情報やUXデザインに使えるツールの紹介などが多く、現役のUXデザイナーやこれからUXデザイナーを目指す人にフォローをおすすめします。
これからのイラストレーターは、オーダーに対して新しく絵を生み出すだけでなく、今まで書いたストックを誰かに使ってもらってコラボレーションを創発するところまでが仕事範囲になってくるのかも? ひとまず、私も今まで書いたアイコンを整理して、そういうサイト作ってみたい◎
— 清水淳子 / JUNKO (@4mimimizu) October 20, 2019
 
Yahoo!JAPANでUXデザイナーの経験を持ち、現在は多摩美術大学情報デザイン学科専任講師を務める清水 淳子氏のアカウントです。
活動報告や、清水氏が日々のなかで考えたデザインに関する話がツイートされています。
 
サンフランシスコを拠点にプロダクトデザインを手がけるUX /UIデザイナー、Namika Hamasaki氏のアカウント。
 
米国在住ということで「#デザイナーの英語帳」を運用されています。ポットキャスト では音声版も展開。ポットキャストでは、ほかの海外在住デザイナーへのインタビューも公開されています。
 
公式Webサイトはこちら「namika.hmsk.co 」
最後に、UXデザインについてじっくりと体系的な知識を身につけたい方のために、UXデザインを学ぶのに適した書籍をご紹介します。
著:室井淳司 出版:宣伝会議(2015年5月発刊)
 
画像引用元: 宣伝会議
UXからブランディング戦略を考えるというコンセプトで、デザイナーというよりマーケター向けの本です。企業のブランディング事例として、「スターバックスコーヒー」や「星のや」、「青山フラワーマーケット」などが紹介されています。
 
【目次の一例】
第1章 : ブランドと体験
 01 建築からブランドへ─日産のリブランディングを生で経験して
 02 一からブランドを立ち上げる経験をして
 03 顔の見えない、エンドユーザーの価値観を捉える
 04 なぜ体験か?─モノからコトの時代へ
 
引用元:宣伝会議
著:樽本徹也 出版:オーム社(2014年2月発刊)
 
画像引用元: オーム社
UXの読みやすい入門書。ユーザー調査からプロトタイプ作成、ユーザーテストまでの具体的な手法とプロセスが解説されています。
ユーザー中心設計に取り組むうえでつまづきやすいポイントについても触れられています。
 
【目次の一例】
Chap1 ユーザ中心設計概論
1-1 ユーザビリティ
1-2 失敗の原因
1-3 ユーザエクスペリエンス
1-4 ユーザ中心設計
 
引用元:オーム社
著:樽本徹也 出版:オーム社(2018年4月発刊)
 
画像引用元: オーム社
ユーザー調査に重点を置いて解説された入門書。ユーザーの表層的な声ではなく、真のニーズを探るためにはどんなリサーチを行えば良いか、「ユーザーインタビュー、データ分析、ペルソナ、シナリオ、ジャーニーマップ、ジョブ理論、キャンバス」というUXリサーチャー必携の「7つ道具」が、著者の実務経験に基づき解説されています。
 
【目次の一例】
第1章 ユーザ調査原論
第2章 ユーザインタビュー
第3章 データ分析
第4章 ペルソナ
第5章 シナリオ
 
引用元:オーム社
著:スティーブ・ポーチガル、訳者:安藤貴子 出版:ビー・エヌ・エヌ新社(2017年6月発刊)
 
画像引用元: ビー・エヌ・エヌ新社
UXデザイナーの業務の一つであるユーザーインタビューを行うための入門書です。著者は米国のUXリサーチ界で実績を積んでおり、インタビューのための準備からインタビューの記録方法までのノウハウが公開されています。
 
【目次の一例】
第1章 デザインにおけるインタビューの重要性
第2章 インタビューするためのフレームワーク
第3章 インタビュー実施の準備
第4章 質問すること以外の方法
第5章 インタビューの主要段階
 
引用元:ビー・エヌ・エヌ新社
著:ダン・サファー、訳者:武舎広幸,武舎るみ 出版:オライリージャパン(2014年3月発刊)
 
画像引用元: オライリージャパン
「UIのディティールをほんの少し工夫するだけでUXは劇的に改善する」という考えから生まれた本です。
「マイクロインタラクション=ひとつの作業だけをこなす最小単位の相互作用」とし、それを「トリガー」「ルール」「フィードバック」「ループとモード」に分解して事例を挙げながら解説しています。
 
【目次の一例】
1章 マイクロインタラクションのデザイン
1.1 機能ではないが侮れない存在
1.2 マイクロインタラクションの歴史
1.3 マイクロインタラクションの構造
1.4 3つの手法
 
引用元:オライリージャパン
著:安藤剛、水野勝仁、萩原俊矢、ドミニク・チェン、菅俊一、鹿野護、有馬トモユキ、渡邊恵太、須齋佑紀/津﨑将氏 出版:ビー・エヌ・エヌ新社(2018年10月発刊)
 
画像引用元: ビー・エヌ・エヌ新社
スマホアプリのUX /UIについて書かれた本です。ビジュアルが多用されていて、事例が豊富に収録されています。デザインの意味や背景についての解説が勉強になります。
 
【目次の一例】
・Apple が目指す「流れるインターフェイス」 | 安藤剛
・思考とジェスチャーとのあいだの微細なインタラクションがマインドをつくる | 水野勝仁
・個人的なインタラクション | 萩原俊矢
・ユーザーのウェルビーイングのためのUI/UX | ドミニク・チェン
・導線としての制約を作る | 菅俊一
 
引用元:ビー・エヌ・エヌ新社
著:山中俊治 出版:日経BP社(2011年1月発刊)
 
画像引用元: ビー・エヌ・エヌ新社
プロダクトデザイナーの山中 俊治氏のエッセイです。サクサクと読み進められ、デザイナーなら身につけたい、日々の生活のなかでデザイン視点で観察する目が鍛えられます。
 
【目次の一例】
●なぜ、Suica改札機の読み取り角度は13.5度傾いているのか?
●Appleのデザインを支えるスティーブ・ジョブズの台形嫌いとは?
 
引用元:日経BP社
著:D. A. ノーマン、訳者:岡本明,安村通晃,伊賀聡一郎,野島久雄 出版:新曜社(2015年4月発刊)
 
画像引用元: 新曜社
「使いやすさ、使いにくさ」について考えさせられる本。デザイナーだけでなく、ディレクターやエンジニアなど、幅広い職種におすすめです。
 
【目次の一例】
第1章
毎日使う道具の精神病理学
今日の機器の複雑さ
人間中心デザイン
インタラクションの基本原則
インタラクションの基本原則
 
引用元:新曜社
著:岩嵜博論 出版:英治出版(2016年9月発刊)
 
画像引用元: 英治出版
新しい製品やサービスを企画する際に、既存の製品・サービスの改良版ではなく、いままでにないまったく新しいものを生み出すためにどんな発想をしたら良いかが書かれています。消費者目線で考えることはどいうことかがわかるようになります。
 
【目次の一例】
1. 機会発見とは何か?
2. 機会発見のプロセス
3. 課題リフレーミング
4. 日記調査とデプスインタビュー
5. エスノグラフィ調査
 
引用元:英治出版
著:川合俊輔,大本あかね、監修:菊池崇 出版:マイナビ出版(2017年9月発刊)
 
画像引用元: マイナビ出版
UX、UIの初心者向けの入門書です。「デザイン思考とWebデザイン」「WebデザインとUX」など、章ごとのテーマがわかりやすく説明されています。理論に基づいたデザイン、クライアントにデザイン理由を説明できるようになりたい人におすすめです。
事例ではスマホサイトが多く取り上げられています。
 
【目次の一例】
第1章 デザイン思考とWebデザイン
第2章 WebデザインとUX
第3章 ビジネスモデルのデザイン
第4章 サイト構成のデザイン
第5章 情報のデザイン
 
引用元:マイナビ出版
UXデザインが重視される時代背景には、消費者が価値の比重を「モノの所有」から「体験」へとシフトさせてきていることがあります。今後、UXはますます重視されるようになるでしょう。
 
マーケターの業務でも、UXデザイナーとの共同作業も増えてくるかもしれません。いまのうちに、UXの知識を身につけておきましょう。
専門知識がなくても簡単に更新ができる国産CMS、BlueMonkeyの概要資料を見てみる
CMS BlueMonkey概要資料のダウンロードはこちらから