CMSの主な機能一覧 ~要件定義はWebリニューアルの目的に沿ってつくろう!~

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企業のほとんどが自社のWebサイトを持ち、情報発信することが当たり前に行われるようになりました。

今では、よりリアルタイムに情報更新するために自社でWebサイトの更新を行うところが増えており、誰でも簡単に更新作業が行えるCMSを導入済みのところや、これからの導入を検討しているところも多いでしょう。

CMS導入のタイミングは、Webサイトリニューアルと同時がおすすめですが、ただやみくもにCMSを導入しても期待していた効果は得にくいもの。自社の目的にぴったり合うCMSを選ぶためには、必要な機能を洗い出したうえで行う「要件定義」が重要になってきます。

本記事では、CMSの主な機能をご紹介しながら、自社に合ったCMS選びのための要件定義のポイントをお伝えしていきます。

 

 

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1.CMSとは?

そもそも「CMS」とは、Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の頭文字をとったものです。Webサイトの更新作業を、HTMLやCSSといった専門知識なしに、WORDやEXCELのような一般的なアプリケーションと同様な簡単な操作で行えるツールです。

CMSには、大きく分けて「オープンソース」と「独自開発」があり、さらにそれぞれ、クラウドとオンプレミスがあります。

 

オンプレミスとクラウド

 

 

CMSの基本知識について詳しくは、下記の記事もご覧ください。

2.主な機能一覧

CMSには、主に以下の23機能があり、独自開発タイプではベンダーからのサポートが受けられます。

 

コンテンツ管理(動画・画像・その他ファイル)

CMSのメイン機能はこのコンテンツ管理です。多くのページはテキスト(文字)と画像が中心となっていますが、最近は動画を掲載するケースも増えています。

その他、パワーポイントやエクセル、mxfファイル(3D画像ファイルの一つ)、dwgファイル(CADソフトのファイル形式の一つ)など、掲載したいコンテンツファイルをアップロードして管理できます。

CMSごとに、対応できるファイル形式やバージョンの幅に差があるため、CMSの要件定義で希望のファイル形式をリストアップしておく必要があります。ただし、管理したいファイル形式が対応してなくても、圧縮すればアップロードできる可能性もあります。

見たまま更新

冒頭でもお伝えした通り、Webサイトを構築・更新する際は、通常、HTMLやCSSといったWeb(言語)の専門知識が必要です。そういった専門言語で書かれたソース部分は、いわばWebページの裏側。その部分を触らずに、ブラウザに表示された状態に近い見た目の表側からWebページを編集できるのが「見たまま更新」機能です。

文字や画像のレイアウトや装飾など、見え方を確認しながら更新作業が行えます。

 

見たまま更新

テンプレート

ページを増やしたり、ページ内の特定のブロックを追加したりして、コンテンツを増やしたい場合に、一から作るのはいくらCMSを使用してもやはり大変です。そこで、あらかじめ汎用性のある型を用意しておいたものがテンプレートです。

テンプレートがあることで、手間を省けるだけでなく、サイト全体のデザインを踏襲したまま新しいコンテンツを追加できます。

ページ複製機能

テンプレートを使用した場合、空っぽのページを作ってその中に必要な要素を入れていくことになりますが、たとえば「業界別のおすすめ活用法ページ」など、ほぼ同じレイアウトのページをいくつも作りたい場合、既存のページをコピーしてテキストや画像を入れ替えた方が手っ取り早いことがあります。

そんなときに活躍するのがページ複製機能です。識別のため、ページ名のみ頭に「コピー」などが付くだけの、まったく同じページを作ることができます。

会員ページ化機能

Webサイトから集客したい場合、訪問ユーザーの個人情報を得られればリード(見込客)としてリスト化し、営業部門などにパスできるようになります。個人情報を集めるための施策の一つとして、会員登録しないと閲覧できないページを設置したときに、ログイン情報(ID/パスワード)を入力したユーザーのみにページを表示させる機能です。

ブログ機能

近年、日本でも、企業が運営するブログ型のオウンドメディア運営によるコンテンツマーケティングが活発です。自社サイトとはドメインを分け、社名も出さずに運用する本格的なオウンドメディアもありますが、ナーチャリング(見込客に必要な情報を与えて育成し顧客化するマーケティング活動)のためには、自社サイトに併設したブログ型のオウンドメディアでも十分、効果があります。そのためのブログ機能が付いているCMSを選ぶと良いでしょう。

ニュース配信

新製品情報や割引などのキャンペーン情報、展示会などのイベント情報など、ユーザーに広く知らせたいニュースを簡易的に更新できる機能です。

更新頻度が高く、新しいニュースを投稿すると古いニュースがアーカイブされていく、RSSとの連動など、ほかのページとは異なる仕様が多いため、ニュース配信機能として独立しています。

公開日時の設定

あらかじめ、公開日時を設定しておき、その日時になるとページが自動的に公開される機能です。

手動での更新の場合、想定していた日時より前に公開してしまったり、配信し忘れてしまうこともあります。そういったミスを防ぎ、キャンペーンや新製品情報など特定の日時ぴったりに公開したい情報の配信や、休業日や担当者不在がわかっている日に配信しなければならないときなどに活用できます。

サイトマップ機能

中長期的に運用するなかで、不要なページを削除したり、新しいページを追加したりといったことが出てきますが、そのたびに手動でサイトマップページを修正するのは手間ですし、ミスも起こり得ます。
サイトマップ機能があれば、ページの追加・削除があると自動的にサイトマップページを更新してくれます。

また、Googleの検索エンジンにページを効率的に認知してもらうためには、XMLのサイトマップを作る必要があります。これを手動で1ページずつ入力するのは大変なので、動的に生成されるシステムが入っているCMSをおすすめします。

SEO関連機能

title、description、keywords、h1といったSEO上必要なタグを、編集画面上で簡単に設定できるようになっていると、SEO対策が容易にできます。CMSを選ぶ際は、SEO関連機能の有無もチェックすることをおすすめします。

 

SEO関連機能

検索機能

Webサイト内に検索窓をつけて、サイト内検索できる機能です。CMSで独自の検索窓システムを保有しているか、Googleなどの検索エンジンが提供しているものをサイトに埋め込めるような仕組みか、構築時に埋め込んでくれる対応をしてくれるかといった方法があります。

スマホ対応

スマートフォンが登場してから、スマホからのネットアクセス比率は上がり、ネット利用者全体の半数近くがPCを利用せずスマホのみからアクセスしているともいわれます。
BtoCビジネスに限らず、スマートフォンからのWebサイトの閲覧しやすさは対策しておく必要があります。

CMSの機能に「スマホ対応」があれば、新規ページを追加する際にスマホ向けに作り直したりする必要がなく、PC向けページを作成するだけで自動的にスマホに最適化されます。

SNS連携

SNSが浸透している昨今、Webサイトの掲載コンテンツをSNSで拡散してもらったり、誰かがSNSに投稿した内容で自社サービスに関連するものを自社Webサイトの記事に引用したりと、SNSとの連携は欠かせません。

WebサイトとSNSの連携機能としては、おもに以下の3通りの方法があります。

 

①SNSに拡散されるためのボタン
今や「いいね!」「シェア」「ツイート」「LINEで送る」といったボタンのついていないWebメディアはほとんど見かけませんが、自社のWebサイトのコンテンツやお知らせをユーザーに拡散してもらうためのSNSボタンを付けられる機能です。

②Webサイト以外に企業のSNSアカウントを持ち運用している場合、記事を更新したら自動的にFacebook、Twitterにも決まった形式で投稿される機能があります。
タイトルと記事URLだけだったり、最初の20文字ぐらいを表示するものだったりと形式がいろいろあり、最初に引用項目を決めておけば、Webページ更新したら自動でその形式に沿って投稿されます。

③既に投稿された自分や他人の内容をページに埋め込むことができる機能もあります。
たとえば、MERYSpotlightなどは、管理画面上から簡単に投稿内容を指定して、埋め込むことができます。

RSS配信

Webサイトの更新情報を自動的にユーザーに知らせる「RSSフィード」を配布するために、RSSフィードを作成してくれる機能です。 「お知らせ」など、広く周知させたい情報更新をした際はRSS機能を活用しましょう。

データベース機能

商品情報など、掲載したい項目やほとんど同一のページが大量に必要で、商品名のほか、機能などのスペックからも検索軸を作りたい場合は、データベースを用いるのが最適です。

データベース機能を使えば、ページ作成も、製品情報などを入力したCVSファイルをアップロードするだけで手軽に行えます。

ECショップ機能(決済機能)

Webサイトから商品やサービスを販売したい場合には、決済機能が必要になります。ECショップを運営するなら、決済機能のついたCMSを選ぶ必要があります。

フォーム作成・管理

Webサイトからリード(見込客)の個人情報を集めるためには、会員登録しないと閲覧できないページや、会員登録して初めてダウンロードできるようになる資料(ホワイトペーパー)を掲載するなどの施策が有効です。

Webサイトに集客機能を求める場合は、ユーザーが会社名や氏名などを入力するフォームページを作る機能がついたCMSを選ぶ必要があります。

独自ドメイン

CMSのなかでも、特に無料や安価で利用できるCMSの場合、ドメインがサービス提供者のものとなっているケースも多いです。

ドメイン歴の長さはSEO上も有利に働きますので、独自ドメインでWebサイトを運用することをおすすめします。

CMSを選ぶ際は独自ドメインの取得が可能なものを選ぶと良いでしょう。

セキュリティ

世界的に見てもCMSで構築されたWebサイトが約半数となり、Webサイト改ざんなどサイバー攻撃の標的にもなっています。

CMSのバージョンアップやパッチ対応を運用段階でマメに行っていくことが重要ですが、そもそも、CMSとしてセキュリティに力を入れている物を選ぶ必要があります。定期的なメンテナンスやSSL対応、D-Dos対策などが行われていると安心です。

アクセス解析

Google Analyticsとの連携など、Webサイトへのユーザーのアクセス解析を行える機能は必須です。

Webサイト全体でのhead領域の共通設定や、ページ単位での個別設定などに対応しているCMSを選ぶことをおすすめします。

A/Bテスト

Webサイトは、Webマーケティング、デジタルマーケティングの要でもあり、A/Bテストによる効果検証も欠かせません。

デザインやキャッチコピーなどクリエイティブの一部を変えた2つ以上のページを作成・公開し、アクセスやコンバージョンを比較するのがA/Bテストですが、ページ作成から公開、テストの開始から終了、レポート作成までを行えるA/Bテスト機能があると良いでしょう。

多言語対応

グローバル企業ではなくても、おもな取引先や販路に海外が含まれる場合、外国語に対応したWebサイトが必要になります。

CMSのなかには、外国語ページを作成するとレイアウトが崩れてしまうものもあるので、海外用ページが必要な場合は多言語対応したCMSを選んだ方が良いです。

ワークフロー設定

大規模な会社になるほど、Webサイトを公開する前の責任者のチェックが重要ですが、Webサイトの担当者が必ずしも決裁権を持っているとは限りません。

しかし、Webサイトの更新性やリアルタイム性を落とさないためには、CMSにワークフロー設定が付いていることが重要です。たとえば、Blue Monkeyなら、承認者に作業者の申請がメールで通達され、責任者による承認フローを経由した場合に公開できるという機能が付いているので、承認から公開までの流れがスムーズに行えます。

サポート

CMSの主な機能は以上となります。

「サポート」は機能とは異なりますが、更新運用するなかで、不具合が起きたりサーバー変更など環境が変わるときなど、困ったときに相談に乗ってもらえる窓口があった方が安心です。メールだけでなく電話対応もあると、より安心ですね。

3.必要な要件

上記でご紹介した「23の機能+サポート」のなかで、自社がWebサイトに求める役割から、どの機能が必要かを洗い出して要件定義を行いましょう。

必要な要件を決める際は、まず社内でサイトマップを組み立ててからまとめると取り組みやすいです。必要なページがわかれば、必要な機能が整理できるからです。
同じ自社サイトでも、サービスサイトやコーポレートサイトなど、目的によっても必要な機能は変わるので注意しましょう。

ただし、下の17機能は、どんなWebサイトでも必要になってきます。

 

4.比較すべき項目

CMSを比較する場合、見るべき項目はいろいろありますが、最低限「使いやすさ」「事業の継続性」「制作メンバー」の3点を押えておく必要があるでしょう。

使いやすさ

もっとも重要視したいのは、なんといっても使いやすさです。
Web担当者が、無理なく、モチベーションを落とすことなく、更新できるものを選ぶのが一番です。

使用感を確認するため、必ず一度はデモ画面を実際に使ってみることをおすすめします。その際は、独学で使用方法を探ろうとせず、提供業者の営業マンと一緒のときか、一度デモンストレーションをしてもらった後にした方が良いです。そのツールを更新のしやすさは、そのツールを開発した会社が一番知っているからです。

事業の継続性

CMS提供業者への信頼性の一つとして、その会社の事業の継続性も見るべきです。

Webサイトは一度作ったら3~5年は使います。もし、ベンダーが倒産などしてしまえば、サポートやバージョンアップなどの対応がストップしてしまいます。Webサイト制作だけでなく、ドメインやホスティングなどのサービスも一緒に任せているなら、なおさらです。資本金や企業規模、ビジネスモデルなどを見ておくことは、意外と大事です。

制作メンバー

Webサイト構築に関わる人数を聞いておきましょう。マンパワーに頼っている会社の場合、リソースが空いているうちはいいですが、案件が重なると制作の進捗が鈍化してしまう可能性があります。なんでもかんでも引き受けてしまいそうな会社は避けた方が無難でしょう。一方、少数精鋭の会社の場合、あらかじめ受けられる案件数を制限しています。

Webサイトの構築には下記役割のメンバーが必要です。これを目安に判断してみましょう。

 

ディレクター Webサイト制作の指揮を取ります。お客様との連絡窓口の役目も務めます。
プロデューサー 主にWebサイトのクリエイティブ面や施策面を設計する役割をします。
デザイナー Webサイトのビジュアル面の制作担当者です。
コーダー プロデューサーやデザイナーの指示に沿って、実際にWebサイトを構築していく役割をします。
ライター キャッチコピーやコンテンツ内のテキストなど、文章の作成・校正を担当します。
QC できあがったWebサイトの不具合をチェックし、必要に応じて修正指示を出すデバッグの役割をします。

デジタルマーケティング施策との連携

現代のCMSには、単にサイトを更新できるだけでなく、MAなどのマーケティングツールとの連動が求められます。
企業はWebサイトからの売り上げを大きくしたいと考えており、実現のためには、その企業のデジタルマーケティング施策と連動できる余地があるかどうかが重要な検討ポイントとなるでしょう。

上で挙げたような項目でCMS提供業者を比較し、最終的に1つを選定するわけですが、実際に比較してみると、「一長一短」となりやすく、どれを選ぶべきかが見えてこないことがあります。そんなときは、業者比較シートを使用すると整理できます。以下のボタンからダウンロードいただけますので、ご活用ください。

 

5.まとめ

以上、CMSの主な機能と、自社に合ったCMS選びのために要件定義を行うポイントをご紹介しました。

Webサイトは公開したら終わりではありません。試行錯誤を重ねながら、自社の利益のために目的に沿った運用を行うことがWeb担当者のミッションになってきます。

CMSの提供だけでなく、自社の利益を出す方法を親身に考えてくれるようなベンダーを選べるとベストですね。

 
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